渡邊雄太会見全文、W杯に向けて「リーダーとして引っ張っていかなければいけない」と力強く宣言

保証なし契約でプレーする苦しさ、大変さ


Q. サンズといえば田臥勇太(宇都宮)選手がNBAデビューを果たしたチームでもあります。田臥選手は渡邊選手が大学に行く際もあと押ししてくれたという話がありましたが、サンズへの縁を感じたりしますか?

「正直サンズとの縁はすごく感じています。もちろん(田臥)勇太さんが歴史を作った場所というのもありますし、日本人2人目のNBA選手として僕がコートに立った時の対戦相手がサンズでした。僕からしたら、思い出が結構あるチームです。サンズに契約が決まった時に勇太さんからもおめでとうと連絡をいただきました。だから、僕としてはすごくゆかりのあるというか、縁のあるチームでプレイできるというのは楽しみです。ここからまだ大変なことがあると思いますが、勇太さんの影響でサンズを知っている人もたくさんいると思うので、たくさんの人に応援してもらえるように、また僕も頑張っていけたらなと思っています」

Q. 現在の年齢や今後も踏まえて来季はどのようなシーズンにしたいなどありますか?

「来シーズンも自分にとってベストなシーズンではないといけないと思っています。昨シーズン、スタートダッシュはうまくいったんですけど、デッドラインでトレードがあったあとはプレータイムが減って、プレイオフは最後に少し出たぐらいでした。まだまだ成長しないといけないと思っています。プレーオフでの競った場面ではまだプレーはしたことないですし、また真価が問われる1年になると思います。先程も言いましたが、今回に関しては周りが僕を見る目も違い、 シュートが入ると認識されていると思います。見られ方が全然変わってくると思うので、いい意味で裏切れるようなプレーをしていきたいと思います」

Q. これまでで最も早く契約が決まりました。そういった中で生まれる気持ちの余裕はありますか?

「準備が変わるといったことはないですが、気持ちの余裕はかなりあるかなと思います。昨シーズンが終わった後、最初にロサンゼルスに行ってエージェントとミーティングをしましたが、その時ノーギャランティや部分保証では、正直もうNBAではやっていける自信がないと伝えました。果たして自分が残れるのかどうかというプレッシャーの中でやっていくのはかなり大変なのです。正直、ネッツでもそれはしたくはなかったのですが、ただチャンスがあるんじゃないかという中で、飛び込んでやった結果、うまくチャンスを掴めたという結果になりました。もちろん(今オフは)契約をもらえる自信が多少あったというのもありますが、それまでもうギリギリの状態でやってきた部分があったので、今シーズン、この段階で2年契約という契約をもらえてうれしいです。 悪い意味で、変に余裕を持ったりとかするとかは性格上絶対あり得ないのでピークをどこに持っていくというのを調節できるのは、すごくありがたいと思っています。契約がない状態だと、キャンプ初日に自分のピークを持っていき、そのままシーズンを突っ走っていかなければなりません。それが何より大変だったんですけど、 多少コントロールしながらやれるっていうのはすごく大きいです」



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

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