渡邊雄太会見全文、W杯に向けて「リーダーとして引っ張っていかなければいけない」と力強く宣言

「チームが決まっても決まらなくても、W杯は出るつもりでした」


Q.契約も落ち着いたことで、日本代表、ワールドカップにはプラスとなりますね。

「僕は元々チームが決まっても決まらなくても、このワールドカップは出るつもりでした。日本開催でやれるというのは、生涯一度の経験だと思っています。オリンピックも東京で開催されましたが、残念ながら無観客という状況でした。今回はたくさんのお客さんにも見てもらえると思います。 契約が決まってより集中してやれるというのはありますが、自分としてはそういうのも関係なく、最初から全力でやるつもりでした。今回もすごく楽しみにしてはいます。ただオリンピックの時は、強化試合とかも全部ぶっ通しで出続けて、その後ラプターズのキャンプではケガから始まってしまい、最初2、3ヵ月出られないっていう状況になってしまったので、今回の強化試合は時間も制限しつつという状況にしたいと思います。それでも(ワールドカップが開幕する)8月25日に自分の最良のコンディションを持っていこうと思っています。強化試合しか来られないファンの方には申し訳ない気持ちはありますが、ご理解いただけたらうれしいです」

Q.NBA6シーズン目の抱負をお聞かせください。また、地元の子どもたちへのメッセージもぜひお願いします。

「重なる部分もありますが、優勝だけを目指してやっていくので、サンズにとって重要な選手になれるように、優勝の手助けをできるようにやりたいですね。香川の子供たちに向けては、自分も香川県で育ってNBAという夢を実現しました。当時は人から笑われるような大きな夢でしが、楽しんで出ていって今に至っているので子供たちも夢があるのなら、それを持ち続けて実現に向けて挑戦してほしいですね」

Q.先ほど、サンズとの契約を決断するのは時間がかからなかったとおっしゃっていました。FA交渉解禁から1時間半後に情報がリークされていました。かなりスピーディーに決まったのですね。

「うちに来てほしいというニュアンスのことはたくさん、10チーム以上から言われました。ただ、自分がそれほど行くつもりもないのに、オファーの内容を聞くのはちょっと失礼かなと思いましたし、それこそ時間がかかると思ったので、エージェントと共に自分たちでフィットするかどうかも考えたうえで、何チームかに絞って実際にオファーを聞いた感じでした。サンズよりもっとお金を出してくれるチームは正直ありました。少し考えもしましたが、現状のことを考えた時に今はお金ではなくてやりたい場所でプレイをすることが大事かなと思いました。それとサンズのフロントの方は、FA交渉が解禁した時、僕がいたロサンゼルスにすぐに来て自分たちが、どれだけ僕に来てほしいかというのを話ししてくれました。その場でオーナー(マット・イシュビア氏)からも連絡をいただいて、それだけ自分のことを欲しいと思ってくれているんだと感じました。そのミーティング後、すぐにサンズに行こうと決めました」


文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: 渡邊雄太

PICK UP

RELATED