日本代表・豪州戦後一問一答、渡邊雄太、残り2試合「40分間やりきれるかどうか」【W杯バスケ】
独、豪に勝つには「20分の頑張りでは足りません」
<英語Q&A>
Q.まずは試合の感想をお願いします。
渡邊「オーストラリアが格上なのは明らかですが、前半、彼らは我々より走り、リバウンド争いやカットの数、50-50のボール争いで上回りました。それはあってはならないこと。ハーフタイムではそれについて話をしました。後半は自分たちがやるべきことをやって、追い上げた。その努力、頑張りについては誇りを持っていますが、(勝利するためには)20分では足りない。40分間、続くようにしたいと思います」
ホーバスHC「ドイツ戦と似た感じでした。ドイツもオーストラリアも素晴らしいチームだし、強さと高さ、そしてスキルは私たちを苦しめました。少し驚いてアジャストするのに少し時間がかかってしまった。ハーフタイムまでというのは、調整期間としては長すぎます。みんなが落ち着いて対処できれば、最高のバスケができるようになるのです。いつもみんなとは40分間集中することについて話しています。ドイツやオーストラリアのようなチームに勝つには、20分の頑張りでは足りません。
もちろん、ポジティブな点もあります。特にジョシュ(ホーキンソン)は彼らしいプレーをしていたし、富樫(勇樹)が本来の調子を取り戻したのは嬉しかったです。最初の2試合は少し苦戦していたので、彼がカムバックしてきたのは大きなプラスとなります。富永(啓生)ら若い選手たちは3Pシュートこそヒットしなかったけど、ドライブでもチャンスを作ることができました。川真田(紘也)はフィンランド戦ほどセンセーションではなかったですが、若い選手には多少のアップダウンはつきものですし、彼らは素晴らしい相手との対戦という素晴らしい経験を積んでいる。後半の我々の努力とプレーを誇りに思っています。
オーストラリアに対して89得点を取れたオフェンスは悪くありません。3Pシュートの成功率が約3割だったのでほかで得点できているということです。しかし、109点も奪われてしまっては厳しいです。203cmもあるPGに対してミスをしたら、うちのセンターはヘルプに行かなければいけない。だからリバウンドも奪われてしまった。相手はすごくタフなチームです。難しいマッチアップもあったけど、3Q、4Qのプレーは良かったと思います」
チームに檄を飛ばしたホーバスHC
Q.日本バスケの新たなスタンダード(基準)を作ろうとしているとおっしゃっていました。今大会を通じてどう成長していると思いますか?
渡邊「私たちのスタンダードはより高いレベルにあると思っています。世界3位のオーストラリアも倒したい。そのためには、基準を高く設定し、毎日ハードワークしなければ、すべてをやり遂げられません。今夜はタフな試合でしたが、コーチが言ったように89得点というのは悪くはないと思います。それでも109点の失点は多すぎます。細かい部分をすべて修正しなければなりません。先程も言ったように、特に後半はよく頑張ったと思っています」
Q.過去に女子代表でやったように、このチームが信念を貫くことについて話していました。その遂行度はいかがですか?
ホーバスHC「何年もの間、日本のさまざまなインタビューで、私はこのことについてよく話してきました。口先だけのものではなく、本当に深く信じなければならないものです。本当に心の底から信じなければならないもの。女子代表にはそれがあったけど、簡単なことではありません。日本語では『口だけじゃん』と言いますが、このチームは口だけではありません。どのチームにも自信を得るための通るべきハードルがあります。今日の後半やドイツ戦後半のように、部分的な勝利もありますし、フィンランドには実際に勝利しました。これまで私たちができなかったことです。とにかくできることは粉骨砕身、努力を続けることだけ。いつか、このようなトップチームの一つに勝って自信を深めていきたい。女子チームも同様の道筋を経てフランスやベルギーのようなチームに勝つようになりました。
このチームはそういった道を100%歩んでいます。ロッカールームにいる全員がお互いのために動いている。みんな同じ目標に向かっているし、時には今日のようなこともある。しかし、こうした戦いから私たちは学び、より強くなっていくんだと思います」
文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)