【バスケW杯】男子日本代表、最速なら8/31にパリオリンピック出場権獲得 - 17-32位決定戦展望

下位のアジア勢にも、現時点では全チームにチャンスあり

日本以外の5チームは勝ち星が一つもなく、いずれも所属グループで3位以下に位置している。しかし上位もすべて2敗以上しているチームばかりであり、逆転でグループ1位の座をつかむことは可能だ。現時点での得失点差における上位から順を追って、簡単にまとめる。



大ベテランのビッグマン、ハメッド・八ダディーを擁するイランもまだまだ諦めていないはず各グループの動向は要注意だ(写真/©FIBAWC2023)



フィリピン(40) 0勝3敗/得失点差-23(グループM3位)
8/25 81-87ドミニカ共和国(23
8/27 70-80アンゴラ(41
8/29 83-90イタリア(10
8/31 vs.南スーダン(62
9/02 vs.中国(27

1次ラウンドで3連敗(得失点差-23)のフィリピンだが、3試合はいずれも競った内容であり、17-32位決定戦でも怖い存在であることに変わりはない。先行する日本に追いつき、追い越すには南スーダンと中国に対する連勝が必須。特にアジア勢同士の激突となる最後の中国戦は、両チームとも1勝を手にして迎える場合に、どちらも負けられないビッグゲームとなる。そんな戦況で、ホームの大観衆に背中を押されたフィリピン代表が、奇跡を起こさないとは誰にも言えない。そのためにも初戦の南スーダン戦は必勝を期して臨まなければならない。

イラン(22) 0勝3敗/得失点差-63(グループP3位)
8/26 59-100ブラジル(13
8/28 69-71コートジボワール(42
8/30 65-85スペイン(1
8/31 vs.フランス(5
9/02 vs.レバノン(43

イランは17-32位決定戦で2連勝できる可能性がかなり高いと言えるかもしれない。31日は、よもやの1次ラウンド敗退となった東京2020オリンピック銀メダリストのフランスが相手だが、フランスは主力が離脱した状態で戦った1次ラウンド最終戦のレバノン戦で85-79と大苦戦。緊迫感が切れてしまったかのような相手に対し、イランが隙を突いて金星を挙げることも十分考えうる。また、最終戦ではそのフランスを苦しめたレバノンと対戦するが、順当にいけば勝つべき試合だ。ただ、逆転でグループ1位となって日本を脅かすためには、大量得点もほしいところ。どんな戦いぶりを見せるか注目だ。

ヨルダン(33) 0勝3敗/得失点差-77(グループN3位)
8/26 71-92ギリシャ(9
8/28 87-95ニュージーランド(26
8/30 62-110アメリカ(2
8/31 vs.エジプト(55
9/02 vs.メキシコ(31

強豪に翻弄された1次リーグを終えたヨルダンが、17-32位決定戦で対戦する相手の力量は明らかにそのレベルからは一段下がり、比較的伍しやすい相手だと言える。しかし、オリンピック行きの切符を手にするには間違いなく連勝が必要であり、かつ相当な点差をつけて圧倒的勝利を収めなければ、-77の得失点差からの逆転は難しいだろう。


中国(27) 0勝3敗/得失点差-80(グループM4位)
8/26 63-105セルビア(6
8/28 69-89南スーダン(62
8/30 89-107プエルトリコ(20
8/31 vs.アンゴラ(41
9/02 vs.フィリピン(40

中国の残る2試合はランキング下位の相手となった。ここまでの3試合で元気なく3連敗しただけでなく、心が折れそうな得失点差のマイナスを抱えてしまっただけに、まずは1勝をつかんで弾みをつけたいところだろう。逆にこのまま31日のアンゴラ戦を落とすようだと戦況が非常に厳しくなる。できれば点差も離して勝利をつかみ、アジア勢のライバルであるフィリピンとの決戦に臨みたいところだがどうなるか。

レバノン(43) 0勝3敗/得失点差-100(グループP4位)
8/25 70-109ラトビア(29
8/27 73-128カナダ(15
8/29 79-85フランス(5
8/31 vs.コートジボワール(42
9/02 vs.イラン(22

1次ラウンドの最終戦で、フランスに対して大健闘を見せたレバノンは、世界3位のオーストラリアに対して後半互角の勝負を展開した日本とともに、現在アジア勢の中でも士気を高めているチームかもしれない。ただ、得失点差-100を日本やフィリピンのレベルまで改善するのは並大抵のことではない上に、最終戦では世界ランキングでアジア最上位のイランとの対戦が待っている。逆転でのオリンピック出場権獲得は相当難しいと思われる。


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文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: FIBAワールドカップ2023

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