月刊バスケットボール5月号

世界を驚かせる! 東京2020男子バスケ日本代表内定12人

 東京オリンピックのバスケットボール5人制男子内定メンバー12人が発表され、七夕の7月7日から始まった国際強化試合では渡邊雄太(トロント・ラプターズ)も元気な活躍を見せ、本番に向けさらにチームとしてのチューンナップが進んでいる。

 

 最終の内定者12人の平均身長は196.0cm。しかしフロントコートの7人だけに絞ると203.4cmある。世界のサイズ感に比較すれば特段に大きくはないが、決して小さくもない。また、実績のある海外組の存在が、この12人への期待感を大きく膨らませる。

 

 渡邊の運動量とスキルが世界に通じること、八村 塁(ワシントン・ウィザーズ)のフィジカルが世界の一流クラスをも弾き飛ばすほどの威力を持っていることは、2020-21NBAシーズンで証明されている。また、馬場雄大(メルボルン・ユナイテッド)は、NBLでのパフォーマンスでスピードとフィジカルの強さ、得点力やコートIQの高さが世界レベルであること強く印象付けた。

 

 日本選手団のチームリーダーを務める東野智弥技術委員長は、「ずっと思ってきたことは、『世界を驚かせる』ということ」と熱っぽく語る。6月に行われたFIBAアジアカップ2021予選と、その大会から帰国後のイランを迎えてのウォームアップシリーズでは、それが実現する可能性を十分に感じさせるプレーが見られた。その12人について、それぞれの喜びのコメント、ラマス フリオHCの選考に関するコメント、そして直近シーズンの成績をまとめておく。

 

■バスケットボール男子日本代表内定選手
※プロフィールはユニフォーム番号、氏名、所属(出身校/出身地)、ポジション、身長/体重、生年月日(年齢)
※年齢・所属はすべて2021年7月5日現在

※写真/©JBA

 

#2 富樫勇樹/千葉ジェッツ(モントロス・クリスチャン高校、新潟県)
PG, 167cm/65kg, 1993/07/30(27)

〇ラマスHCコメント

 スピード、得点力、パス能力を高く買っている。小柄さを補って余りあるスキルを持っている。今回のチームに必要な存在だ。
☆本人コメント

 何年もこの舞台を目指して頑張ってきたので、選んでいただけたことを本当にうれしく思います。夢だった東京オリンピック出場の喜びはありますが、出場するからにはしっかり結果も求めてやっていきます。
◎直近シーズン(Bリーグ)
キャプテンとしてチームをけん引し、みごと念願のチャンピオンシップ獲得を実現した。57試合に出場して平均13.8得点(チーム内の日本人プレーヤーではトップ)、5.6アシスト(リーグ6位)、1.5リバウンド、0.8スティール。3P成功率38.1%はリーグのトップ10入りまであと一歩(13位)の好成績だった。


#6 比江島 慎/宇都宮ブレックス(青山学院大学 福岡県)
SG, 191cm/88kg, 1990/08/11(30)

〇ラマスHCコメント

 クリエイティブなプレーヤー。バリエーションの引き出しが多く、日本代表に欠かせない存在だと思っている。
☆本人コメント

 選ばれたことに対し率直に、すごくうれしいと同時に、あらためて気が引き締まる思いです。オリンピックは子どものころからの夢。プロになって身近に感じられるところまできていた中での選出で、最高の舞台で輝くために、持ち味であるドライブや1対1で世界レベルでやれることを証明していきたいです。
◎直近シーズン(Bリーグ)
ファイナルに進出したチームで42試合に出場。平均8.4得点、フィールドゴール成功率47.9%、3P成功率34.2%、2.3アシスト、1.5リバウンド、0.7スティールという数字が残る。得点力とオフェンス面での貢献についてのイメージが強い比江島だが、ディフェンス面での気迫、ポジション取りの向上が強く感じられるシーズンでもあった。

 

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