【関東高校大会2019/女子レビュー】激しい攻防の末、Aブロック優勝は昭和学院(千葉)、準優勝は明星学園(東京)!

 6月8、9日に茨城県の日立市池の川さくらアリーナで『第73回関東高校女子選手権大会』が開催された。全32チームで行われた今大会、両ブロックともに激しい攻防が繰り広げられる中、Aブロックは昭和学院(千葉)、Bブロックは佼成学園女(東京)が優勝を飾った。

 

 好ゲーム続出となったAブロック。熱戦を勝ち上がってきたのは、昭和学院と明星学園(東京)だ。

 

 昭和学院は、1回戦で鵠沼(神奈川)を破ると、2回戦では粘る桐生商(群馬)に対し、後半から徐々に点差を広げて106‐67で快勝した。そして準々決勝でも、今年の関東新人で敗れている埼玉栄(埼玉)に後半から#5増田や#8三田らの得点で勢いに乗り、73‐62で勝利。決勝の舞台へと駒を進めた。

 

 一方の明星学園は、関東新人王者のアレセイア湘南(神奈川)に73‐65で勝利すると、続く作新学院(栃木)には一度もリードを許さず危なげなく勝利。準決勝となった東京成徳大(東京)戦では、同点で迎えた後半にディフェンスからペースをつかみ、起点となる#17オドボらインサイドの調子も上がり84‐65で振り切った。この結果から、東京対決を制した明星学園が2年連続で決勝進出を決めた。

 

果敢にゴールへアタックした明星学園#96大塚

 

 迎えた決勝戦、まず始めに主導権を握ったのは明星学園だ。#70田中のドライブやオドボが高さを生かしたプレーで連続得点を挙げる。対する昭和学院は明星学園のゾーンに苦戦。#11中村の3Pシュートや#5増田の体を張ったプレーで食らい付くが、点差が追い付くまでは至らず35‐28で明星学園がリードのまま後半戦へ。

 

 ここから昭和学院の反撃が始まる。中村の3Pシュートが決まると、スティールから#4松尾がシュートを決めて連続得点を挙げる。そして、残り5分を切ったところでこの試合3本目となる中村の3Pシュートで同点に。たまらず明星学園はタイムアウトを取るが、その後すぐに昭和学院・松尾の3Pシュートやバックシュートが決まり、ついに逆転に成功。3Q終了間際には#13田嶋や三田の3Pシュートも決まり、52‐46で昭和学院が6点のリードで最終Qへ。


逆転を試みたい明星学園は、オドボのシュートをきっかけに#37牧野や#96大塚らが連続シュートを決め、1点差まで縮めると、さらにオドボのオフェンスリバウンドからのシュートで59‐59の同点に追い付く。しかし、残り2分を切ったところで昭和学院の中村の2Pシュートが決まり、最後は落ち着いたボールコントロールでそのまま逃げ切った。

 

要所でシュートを決め切った昭和学院の#11中村


見事、4年ぶりの優勝を果たした昭和学院。今大会では#10花島や田嶋ら1年生の活躍も光り、「準決勝の後半から決勝戦にかけて、花島はミスをしても立て直せるようになりましたし、田嶋も埼玉栄戦から気持ち良くシュートを放てることができていたと思います。今回でいろいろな反省があったと思うので、それをこれから謙虚に頑張ってもらいたいです」と、鈴木コーチ。1年生とは思えない堂々とした戦いぶりを見せた彼女たちの今後の成長にも注目したい。

 



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