月刊バスケットボール10月号

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2025.08.10

【WUBS2025】Day1レポート——日本学生選抜が香港大に大勝、連覇を狙うデ・ラサール大、日体大、高麗大とともに4強に進出

日本学生選抜vsHKUで得点を狙う赤間賢人(©月刊バスケットボール)

海外6大学と日本学生選抜、日体大の8チームが参加するWUBS2025World University Basketball Series2025=4回ワールド・ユニバーシティ・バスケットボール・シリーズ)が、89日に国立競技場代々木第二体育館で幕を開けた。Day1は国立政治大(チャイニーズ・タイペイ=NCCU vs デ・ラサール大(フィリピン)、香港大(HKU vs 日本学生選抜、日体大 vs シドニー大(オーストラリア)、フィリピン大(フィリピン)vs 高麗大(韓国)の4試合が行われ、デ・ラサール大、日本学生選抜、日体大、高麗大がそれぞれ勝利してセミファイナルにコマを進めた。


Game1:デ・ラサール大 89-84 NCCU

ティップオフから緊迫感漂う対戦は、デ・ラサール大が1Q残り1分を切ってマイク・フィリップスの3Pショットで29-172桁点差のリードを築き、優位な展開に持ち込んだ。3Q半ばには一時66-5115点差まで広がったが、NCCUはここからウー ツーカイの3Pショットなどで7連続得点を挙げて58-66と追い上げる。

ここからは息もつかせぬ大接戦となり、NCCU4Q残り332秒にウーのミドルジャンパーで79-83とさらに追撃。250秒にセンターのエムボ・ボバカーがルーズボールのせめぎあいでテクニカルファウルを2度宣告され退場となる窮地も我慢強くプレーし続け、残り31秒にはまたしてもウーのジャンパーが決まってついに84-871ポゼッション差に肉薄した。

しかし最終局面では、残り9秒からのオフェンスでしっかり作ったインバウンドプレーからのウーの3Pショットが惜しくもゴールにはじかれ、デ・ラサール大はディフェンス・リバウンドでファウルを受けたルイス・パブロがフリースローをしっかり2本決めて逃げ切りに成功。連覇達成に向け大きく前進した

Game2:日本学生選抜 98-31 HKU

日本学生選抜が是が非でもつかみたかった初戦の白星を、支配的な戦いぶりで手にした。HKUは開始4分過ぎまでは12-91ポゼッション差で粘っていたが、以降は日本学生選抜の厳しいディフェンスの前になかなかボールラインを下げることができずミスを連発。2Q10分間は日本学生選抜に34-2と圧倒され、前半終了時点で58-11と大きく差がつく展開となった。

以降も安定した戦いぶりで乗り切った日本学生選抜は小川瑛次郎(白鷗大2年)の16得点を筆頭に全員得点で4強入り。試合後、西尾吉弘HCは「うまく試合に入ることができました。勝ててホッとしています」と笑顔で話した。HKUから27ものターンオーバーを誘発させたディフェンスの出来に、キャプテンを務める佐藤友(東海大2年)は、「ディフェンスから流れをつかもうと話していたので良かったです」と胸を張るとともに、「明日のデ・ラサール大戦は出だしから今日よりも圧を一段上げていきます!」と早くも闘志満々の様子だった。

Game3:日体大 65-64 シドニー大

日本勢として日本学生選抜の快勝に続きたい日体大は、身長212cmのハリー・エバンスを擁しサイズとフィジカルさを備えたシドニー大に先行を許す苦しい展開から、粘りに粘って1点差の勝利をもぎ取った。

序盤はシドニー大がリードする時間が長く、2Q半ばには20-293ポゼッションの差がついた。ただ、勝負どころでビッグショットを沈めたキャプテンの早田流星をはじめ、日体大はピンチにも我慢強くプレーし続けた。

4Q終盤は日体大のビッグプレーも次々と飛び出した。23得点に14リバウンドと獅子奮迅の活躍を披露したコネは、64-613点リードで迎えた残り43秒にシドニー大の追撃を阻む豪快なブロックショット。シドニー大のオフェンスは続いたが、今度は司令塔の月岡煕がこの日5本目となる値千金のスティールからファウルをもらってフリースローを1本決め、65-61。シドニー大はムーアの3Pショットで1点差に巻き返したが、最終的に月岡のフリースローが決勝点となった。

Game4:高麗大 75-71フィリピン大

Day1の最終戦は、序盤に高麗大がティップオフから19-1のランで突き放し、一方的な展開になるかと思われたが、フィリピン大が懸命に食らいつく激戦となった。

勝敗を分けたのは2Pショットの決定力。互いにフィジカルなチーム同士の激突だったが、その中で高麗大が2P成功率52.2%(12/23)だったのに対し、フィリピン大は39.6%(19/48)にとどまった。特にビッグマンが密集するゴール近辺のエリアで、フィリピン大のショットは「ことごとく」と言いたくなるほどリムにはじかれた。

それだけ高麗大のフィジカルなディフェンスが威力を発揮していたのは事実だ。しかし、リバウンドではフィリピン大が46-32と上回り、特にオフェンスではリバウンド機会の42.2%をものにしていたことを思えば、パワーの点で差があったとは思えない。ほんのわずか、高麗大にツキが味方したようなところもあったかもしれない。

高麗大は1Q3Pショットを7本中5本成功させ勢いに乗ったことも、流れを作る上では非常に大きかったに違いない。

☆Day2810日(日)の試合日程 ※会場は国立競技場代々木第二体育館

Game1NCCU vs HKU11:10~)
Game2:シドニー大 vsフィリピン大(13:10~)
Game3:デ・ラサール大 vs 日本学生選抜(15:40~)
Game4:日体大 vs 高麗大(18:10~)

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文/柴田健

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