【WUBS2025】いよいよ8月9日(土)開幕! 大会直前展望

海外の5つの国と地域から強豪大学6チームを迎え、日本勢2チームと併せた全8チームで王座を競う第4回WUBS2025(World University Basketball Series=ワールド・ユニバーシティ・バスケットボール・シリーズ)が、いよいよ今週末8月9日に国立代々木競技場第二体育館で幕を切って落とす。
来日チームの顔ぶれは、ディフェンディング・チャンピオンのデ・ラサール大とフィリピン大(ともにフィリピン)、昨年準優勝の高麗大(韓国)、同3位の国立政治大(NCCU=チャイニーズ・タイペイ)、同4位のシドニー大(オーストラリア)、そして今回が初出場となる香港大(HKU=香港)。日本からはスプリングトーナメントを制した日体大と日本学生選抜が出場する。果たしてどのような展開が待ち受けているか、ここではDay1の4つの対戦を軸に、11日(月・祝)まで続く3日間の熱闘を展望してみたい。
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8月9日(土)の対戦は1回戦4試合で、組み合わせは以下のとおり。一つ一つの対戦の見どころを探っていこう。
オープニングは第2回、第3回大会の王者が激突!
Game1——NCCU vs デ・ラサール大(11:10~)
WUBS2025はいきなり直近2大会の王者対決で幕を開ける。NCCUはWUBS2023のチャンピオンであり、デ・ラサール大はWUBS2024のセミファイナルでそのNCCUをオーバータイムの末に87-82で倒し、最終的に王座を獲得したチームだ。
両チームには、NCCUに司令塔のソン シンハオ、デ・ラサール大にはフォワードのマイク・フィリップスと双方とも頼れるエースがいる。バックコート陣はどちらも果敢で、フロントラインはどちらも機動力とサイズを兼ね備えた力強い布陣。今回も間違いなく好ゲームとなるだろう。

NCCUのエース、ソン シンハオ(©月刊バスケットボール)
昨年の対戦では、デ・ラサール大がリバウンドで55-42と優位に立ったことと、両チームが20以上のターンオーバーを犯す「乱戦」だったことが結果に影響した。NCCUはミスを極力抑えることがカギ。逆にデ・ラサール大は、ミスを怖がらずファウルを我慢しながらアグレッシブなディフェンスからトランジションでハイスコアな展開に持ち込めれば勝機が広がるのではないだろうか。
NCCUはチャイニーズ・タイペイの大学リーグUBAで昨季連覇を5に伸ばしただけでなく、3シーズンにまたがる50連勝中でもあり、乗りに乗っているという表現がぴったりくるチーム。一方のデ・ラサール大はフィリピンの大学王者を決めるUAAPの直近シーズンでファイナリストとなった後、チームの中心だったケビン・キンバオがプロに転向したが、7月まで行われていたプレシーズントーナメントでは予選リーグを1位で通過し、最終的にベスト4入りを果たしている。両チームには実力も強烈な勝ちたい理由もある。見逃せない一戦だ。
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初出場のHKUを新生日本学生選抜が迎え撃つ!
Game2——HKU vs 日本学生選抜(13:10~)
WUBS初参戦のHKUは、中國香港大專體育協會(USFHK)主催の大学リーグで2024-25シーズンのチャンピオンとなったチームだ。対する日本学生選抜はWUBS2024で6位に終わっており今大会では上位進出の大きな期待を背負っている。

日本学生選抜のキャプテンを務める佐藤友(©月刊バスケットボール)
HKUの戦力的な特徴は、カイル ツァンという2年生のシューティングガードを軸に機動力を生かすところ。センターを務める198cmの4年生ベン・モクがチーム最長身。190cm以上が4人で平均186.8cmと比較的小柄であり、平面的なスピードを生かしたいチームだ。その中で国内リーグMVPに輝いたカイルの得点力を引き出す戦い方が高いレベルで遂行できれば、好成績につながるだろう。
一方、佐藤友(SF/189cm/東海大2年)がキャプテンを務める日本学生選抜は、全員が1,2年生で伸びしろいっぱいのチーム。しかし菅野陸(PG/177cm/山梨学院大2年)、湧川裕斗(PG/183cm/明治大1年)らアンダーカテゴリーの代表経験者、ルーキーインカレで日本経済大の初優勝に貢献して大会MVPとなった児玉ジュニア(SG/180cm/2年)ら、この世代の有力タレントぞろいだ。昨年の悔しい結果を受け上位進出が望まれる立場も理解している。チームリーダーも兼任する西尾吉弘HC(大東文化大)の下、個々の能力を互いが補完し合って戦うことがカギ。それを40分間できれば初戦突破はもちろん、それだけにとどまらない成果を手にすることができるに違いない。
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文/柴田健