月刊バスケットボール1月号

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2024.06.13

【第3回WUBS】国内の「カレッジスター軍団」日本学生選抜の出場が決定

第2回WUBSのエキジビションに出場した日本学生選抜チーム(写真/©WUBS)

一般社団法人関東大学バスケットボール連盟が創立100周年を迎える今年、ワールドユニバーシティバスケットボールシリーズ(世界大学バスケットボール選手権=WUBS)に、国内大学の有望選手を集めた日本学生選抜の参加が決まった。昨年の第2WUBSでも、初代チャンピオンのアテネオ・デ・マニラ大とのエキジビションで同様のチームが登場したが、今年は他の7チームとともに王座を競うことになる。


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直近の李相佰盃、しり上がりに調子を上げた日本学生選抜

WUBSに出場する日本学生選抜の顔ぶれについては、現時点では明らかになっていない。ただし、昨年のエキジビションにジョーンズカップ出場チームが出場していたことを思えば、やはり国内トップクラスのタレントが名を連ねることが予想される。直近のセレクションでは、517日から19日にかけて国立代々木競技場第二体育館で開催された、第47回李相佰(リ ソウハク)盃日・韓大学代表バスケットボール競技大会の男子日本学生選抜チームが参考になりそうだ。

李相佰盃のメンバーのうち、昨年のインカレ王者として出場する白鷗大の境アリーム、陳岡流羽、佐藤涼成および、同じく関東大学連盟のスプリングトーナメント王者の立場で参戦する日本体育大の小澤飛悠は除外されることになる。彼ら4人のほかには、李相佰盃のメンバーには以下の顔ぶれが名を連ねていた。

塚本智裕(大東文化大学3年) PG/180cm
ハーパー ジャン ローレンス ジュニア(東海大4年) PG/180cm
副島成翔(筑波大2年) C/197cm
星川開聖(筑波大2年) SF/193cm
介川アンソニー翔(専修大学2年) PF/196cm
新沼康生(日本大4年) PF /193cm
浅井英矢(筑波大4年) PF/197cm
武藤俊太朗(明治大2年) SF/190cm

この中で塚本と介川アンソニーの2人は、第2回WUBSのエキジビションでプレーし、その直後からのジョーンズカップも戦ったメンバーだ。

白鷗大の網野友雄監督が率いた今回の李相佰盃における日本学生選抜は、ハーパーがキャプテンを務め、フィジカルさとスピードを併せ持つチームだった。初戦の入りで思うようにゲームを作れず、前半で19-41と大きなビハインドを背負う展開苦しいスタートとなり、シリーズとしては12敗で負け越している。しかし、その初戦の終盤に猛反撃を見せ最終スコア57-64まで詰め寄った後、翌日の第2戦は53-55の接戦での黒星、そして最終日に77-66で勝利を挙げるという「しり上がり」の出来栄えだった。

白鷗大、日体大勢を除くメンバーの中では、3試合すべてで得点を2桁に乗せ平均14.0得点、5.3リバウンド、2.7アシスト1.7スティールのアベレージを残したハーパーが個別に最も際立った数字を残した。初戦を除く2試合では、星川がフィールドゴール成功率50.0%で平均12.0得点、武藤も同75.0%で10.5得点を記録している。個別のチーム事情もある中で、最終的にどんな顔ぶれになるかは全くわからないが、あくまで直近の実績のみに着目すれば、彼らが日本学生選抜候補に名を連ねる可能性は十分ありそうだ。


第47回李相佰盃初戦で速攻から得点を狙うハーパー ジャン ローレンス ジュニア(写真/©月刊バスケットボール)

大会の価値を上げるWUBS

日本国内の大学バスケットボール界の注目株が一つのチームを組んでプレーする機会はそう多くない。その意味で日本学生選抜の参戦は、プレーする立場と見る側の立場の両方にとって貴重な機会を提供することになる。それが大会の価値を高めることにつながるのは間違いない。

実は今年の大会には、複数のNCAAディビジョン1加盟大学から参加の打診が寄せられたという。これは、2022年に初めて開催されて以来大学バスケットボール界に新たな風を吹かせているWUBSの価値が、海外でも認められてきているからこその流れだ。来年以降の大会に弾みをつける意味でも、今年の大会がどんな盛り上がりを見せるかが重要な要素になる。日本学生選抜にも、遠慮なく大暴れして優勝争いに絡み、日本の大学バスケットボールの熱気と実力を大いに世界に発信してほしいところだ。

柴田 健/月刊バスケットボールWEB

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