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2024.03.29

奥山理々嘉、新たな主戦場を日立ハイテクに移してスーパーサブとして飛躍中

4シーズンを過ごしたENEOSから日立ハイテクへ


――ところで、日立ハイテクへ移籍してのシーズンは大変だったと思いますが、特に最初のころはどうだったんですか?

「まず自分はケガをしてシーズンを終えたので、リハビリをしてからこちらのチームに移動してきました。それ以外でも、3x3のチームに行ったりして短い時間の中で準備をしなければならず、その中でコミュニケーションを取ることを心掛けましたね。ENEOSでは自分は下級生だったから先輩に言ってもらうことが多かったんですけど、ハイテクに来てからは、自分から話しかけたりするのを意識していました。ハイテクはとても雰囲気が優しいし、すごく話しやすいです。逆に自分から発信することによって、『私はこういうふうに思っているんだ』って理解してもらえることが増えたと感じます。その辺は自分が成長した部分かなと思いますね。『自分はこう思うんだけど、みんなはどう?』とか、『ハイテクはどんな感じ』とか、チームミーティングの時も自分から『こう思うんだよね』って、ハイテクに来てから自分から発信することが増えましたね」

――いよいよプレーオフが近づいてきましたが、ここまで戦ってきてハイテクの課題は何だと思いますか?

「ディフェンスからの速い展開が自分たちの得意なところでよい部分だと思っていますが、それに入れなくなった時や点数が止まる時間帯など、ディフェンスでエラーが起きてしまうのが課題ですね。プレーオフでは上位との戦いになるのでディフェンスで崩れたままにならないように、その修正力が大事になってきます。試合中にそこを変えるのは難しいですけど、自分がコートに立った時に何が足りないとか、今はここがいいとか、どんどん自分からプレーで引っ張っていけるようにしなければと思います。個人的にもディフェンスに重きを置いて頑張りたいですね。とにかく1対1のディフェンスで簡単にやられないことと、確実にリバウンドを取ることが大事になってくるし、そこが課題だと思います。それから、波もありますね。やっぱ自分たちは10人以上出ているので、出ていた人たちがいい時の波を続ける、バトンをつないで、そこを切らさないように一人一人が責任を持ってコートに立つのが大事じゃないかと思います」

――では最後プレーオフに向かって一言お願いします。

「一発勝負なので、出だしから全員が強い気持ちで相手に立ち向かうというのを忘れずに戦うこと。私自身もコートに立っている時に責任を持って頑張る気持ちを忘れずゴールにアタックしたいと思います」






Profile
おくやま・りりか◎2000年4月6日生まれ/180㎝/スモールフォワード/神奈川県出身/坂本中→八雲学園高→ENEOS→日立ハイテク(№16)/中学3年の時に全中で3位となり、U16の日本代表候補入り/高校2年のウインターカップ3回戦(徳山商工戦)で62点を叩き出し、WC1試合の個人記録を更新/2018年の3x3のアジア大会で銀メダル獲得/2019年にENEOSに入団し、2022-23シーズンをもって4シーズン過ごしたチームを退団。「4年間ENEOSでお世話になり力もついてきましたが、新しいチームでもっとプレーがしたいです」という思いを胸に、2023-24シーズンより日立ハイテクへと移籍した。

取材・文/飯塚友子、写真/ⓒWリーグ

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