Bリーグ

2024.02.21

2/23(金)・24(土)滋賀レイクス vs. 越谷アルファーズを見逃してはいけない4つの理由

3. 越谷のディフェンス力向上はホンモノか

両チームのスタッツを確認すると、平均得点では滋賀が2位(88.5)に対し越谷が5位(84.4)とどちらもリーグのトップクラス。しかし平均失点に目をやると、越谷が14位(74.1でリーグ最少)に対し滋賀が6位(82.1、多い方から数えて6番目)と比較的大きな差がある。



2月16日のライジングゼファー福岡戦での越谷アルファーズは、チームとして厳しいディフェンスを披露した(写真/©B.LEAGUE)

越谷の失点を月ごとに追いかけてみると、10月と11月が73点台だったのに対し、オーバータイムの末111-117で敗れた熊本戦を含む12月が76.0、安齋HCが「今シーズン最悪の出来」と称した福岡相手の大敗(64-90127日)を含む1月は77.4まで上昇していた。しかし2月の6試合では今シーズン最小の69.7まで下がっている。対戦相手が違うのでそのまま単純比較はできないが、前月比でほぼ10%失点を減らせた事実は、ギアの高まりを感じさせる。

実際、安齋竜三HCは前節の福岡戦GAME174-59の勝利を手にした後、今シーズン最高のディフェンスができたという手応えを明かしていた。それと同じ威力を西地区首位の滋賀相手に発揮できるかどうかは大きな見どころとなる。

ただし総合的な評価としては、それと同時にオフェンス面の停滞を生じないことが重要だ。得点面でのキープレーヤーであるLJピークを核にしながら、個の力に依存しないオフェンスを展開できるかどうか。24日の岩手ビッグブルズ戦では67-69というロースコアで痛い黒星を喫しているが、滋賀を相手に同じ結果は避けなければならない。





4. 外国籍がそろっている滋賀の地力やいかに

最後に、滋賀の視点から触れておきたいのは外国籍プレーヤーの活躍だ。滋賀は今シーズンやや大きめの波に揺られながらここまでの41試合を戦ってきているが、ダビー・ゴメスHCはその要因の一つに、外国籍プレーヤーがそろって出場できる機会が少なくゲームプランを変更せざるを得なかったことを挙げていた。これは、言い訳というよりも現状分析として注目したいポイントだ。


故障から復帰後の4試合で好調を保っているジャスティン・バーレル(写真/©B.LEAGUE)

前節までの4連勝でライアン・クリーナー、ブロック・モータム、ジャスティン・バーレルの3人が元気にプレーし、アジア枠のキーファー・ラベナを含め大きな貢献をもたらしていることは、チームとしてうれしいニュースだ。それも、クリーナーが平均15.5得点(フィールドゴール成功率64.9%)に7.8リバウンド、モータムが平均17.8得点(フィールドゴール成功率56.3%)に9.3リバウンド、バーレルが平均16.6得点(フィールドゴール成功率72.7%)に7.5リバウンドという具合に個々にパフォーマンスが分散して偏りがない。ラベナも平均16.0得点、4.8アシストと十分なパンチ力を発揮している。

しかし越谷は、屈強なアイザック・バッツや運動能力もサイズもあるジャスティン・ハーパー、帰化枠で登場する小寺ハミルトンゲイリーらのフィジカルで力強いプレーを大きな武器としているチームだ。川真田紘也が日本代表活動で不在にしている中、バーレル復帰後初めて対戦するプレーオフ圏内のチームでもあるこの対戦で活躍してこそ、外国籍トリオ(アジア枠のラベナも含めてもいいだろう)は滋賀のブースターを安心させられるのではないだろうか。





このほかにももちろん注目すべきポイントは数多くある。両チームには、滋賀に湧川颯斗や江原信太朗ら、越谷にも笹倉怜寿や星川堅信など若手の有望株も在籍しており、シーズンの流れに影響を及ぼす大活躍を見せてくれるかもしれない。レギュラーシーズン終盤戦に向け、両チームとも一つでも多く勝ち星を重ねたい状況。間違いなく面白い対戦になるはずだ。



文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: 越谷アルファーズ 滋賀レイクス

PICK UP

RELATED