月刊バスケットボール1月号

Bリーグ

2024.02.21

2/23(金)・24(土)滋賀レイクス vs. 越谷アルファーズを見逃してはいけない4つの理由

223日(金)、24日(土)に滋賀ダイハツアリーナで行われる滋賀レイクスと越谷アルファーズの2連戦は、B2の今後を占う上でのビッグゲームだ。滋賀は2912敗(勝率.707)で西地区首位。対する越谷は2516敗(勝率.610)の東地区2位という位置にいる。この対戦を見る上で要チェックのポイントを4つ挙げてみたい。


1. 混戦の行方を左右するシーズンフィナーレの前哨戦

第一に知っておきたいのは、プレーオフに向けた上位チームの状況だ。

現在B2ではアルティーリ千葉(383敗、勝率.927)が東地区首位を走っており、2位の越谷を13ゲーム引き離している。リーグ全体2位の滋賀とも9ゲーム差で、すでにプレーオフ進出も確定済みだ。一方西地区は、滋賀を追いかける2位のライジングゼファー福岡と3位の熊本ヴォルターズ(どちらも2813敗、勝率.683)までが1ゲーム差という大激戦で、1試合ごとに順位が変動する可能性がある。滋賀は現在福岡に0勝2敗(残り4試合)、熊本に3勝2敗(残り1試合)。どちらに対してもタイブレーカー上の優位を確実にしていない。

このプレーオフスポット争いに、地区が違う越谷も“当事者”として絡んでいる。滋賀との関係性で言えば、滋賀がこのまま首位を維持すれば越谷と同じ地区順位で並ぶ(つまり越谷が東地区首位を奪取する)可能性は、ありうるものの相当高いハードルであることは間違いない。しかし、もし滋賀が順位を下げれば、両チームが東西で同順位フィニッシュとなる可能性はぐんと高まる。実際にそうなる場合に同勝率ということになれば、この直接対決は上位シード獲得の一大要因になってくるのだ。

越谷は福岡にも熊本にも22敗で、今後レギュラ―シーズンでの対戦はないが、タイブレーカーで優位なのは熊本に対してだけ。直接的な競争相手である滋賀を倒して、西地区上位の全チームを勝率で上回ることが重要な立場だ(どこもそうだろうけれど)。なお、越谷と滋賀はBリーグ創設以来初の顔合わせで、420日[土]、21日[日]の最終節でも越谷市立総合体育館で対戦することになっている。そんな設定からも、両チームの初顔合わせは、プレーオフを含めた今後の劇的な展開の前哨戦と言える。





2. 現在の連勝を伸ばしたい滋賀、上位チームに連勝したい越谷

滋賀は昨年1216日の神戸ストークス戦から9連勝と好調の波に乗った後、121日に新潟アルビレックスBBとのアウェイゲームを落としたところからの6試合で15敗と調子を落とした。その間は内容としても、オーバータイムが1試合あったとはいえ平均失点が102.3という“乱調”ぶり。ただし、ジャスティン・バーレルが故障から復帰した210日のベルテックス静岡戦からは再び4連勝と復調している。今節の越谷戦は、上位チーム相手に連勝を伸ばしてこの勢いをさらに強めていけるかどうかのターニングポイントだ。

一方の越谷は、現時点でプレーオフ圏内にある7チームとの週末の対戦を連勝で終えたのが2回しかない(連敗が2回、11敗が7回)。相手が西地区首位のチームだけに、まずは1勝という考え方ももちろんあるだろうが、2戦先勝の3試合制というプレーオフのフォーマットを考えれば、2試合勝ち切って自信を深めることも重要に思える。それには実際に勝ち切る経験をするしかないのではないだろうか。

井上宗一郎が日本代表活動でチームを離れている上、前節の福岡戦でアクシデントに見舞われた松山駿と喜多川修平のコンディションも気がかりな状況なのは間違いない。しかし試合は待ってくれないし、残りの日程も限られている。念願の昇格を目指しプレーオフに突入するまでに、勢いを強めるためには、単純明快、目前の状況に対応して勝つしかない。





文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: 越谷アルファーズ 滋賀レイクス

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