Bリーグ

2023.11.25

上良潤起(香川ファイブアローズ)、B2復帰に向けキャプテンとして、シューターとしての思いを語る

「いい選手ではなく怖い選手になってほしい」——薮内幸樹HC






上良がインタビューの最初のやり取りで触れているとおり、ファイブアローズは現在B3全体で失点が2番目に少ない平均73.411月に入ってからはさらにそれが70.0まで下がっている。ただし上良自身は11月の6試合でアベレージを4.5得点に落としており、シュートタッチもよくはない状態だ。そこにはやはり、やや考えすぎてしまっていることや、スペーサーとしての仕事の難しさがあるのだろう。

それでも、キャプテンとしての最大の責任は勝利だろう。個人的なパフォーマンスの観点からは我慢の時期かもしれないが、11月に入って勝ち続けていること自体が大きな成果だ。次は安定した心持ちを保って自身の持ち味をプレーとして表現することだが、ここを乗り越えたら良い波が訪れるのではないだろうか。

薮内HCによれば上良は「優しくていい子」。今はプロとしての執着心を強めていけるように向き合っているという。「潤起に最近言ったのが、ただ抽象的なシーズンを過ごすのではなく、年齢的にも26歳になるので何か数値的な目標を持った方がいいということ。毎試合のアベレージを10得点に乗せなさいということで、3Pショット3本~4本でも、あるいはフリースロー10本でもいいので、数字に対して追いかける執着心を求めたいです」。プレーヤーとしてのポテンシャルはすでに十分わかっている。しかし、薮内HCは「潤起っていい選手だねではなく、怖い選手だねと言われるプレーヤーになってほしいです」と一歩進んだ期待を語る。

現在6連勝中の香川は、首位の福井ブローウィンズ(113敗)を1ゲーム差で追う2位まで順位を上げている。B3の今シーズンは上位7チームが2ゲーム差の中でしのぎを削る大混戦だが、ファイブアローズとしても、頭一つ抜け出すために上良の爆発がほしいところに違いない。キャプテンとして、シューターとしての飛躍に期待しよう。





取材・文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: 香川ファイブアローズ B3リーグ

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