月刊バスケットボール1月号

Bリーグ

2023.11.23

Bリーグのクラブ決算、18クラブが売上高で新B1(B.LEAGUE PREMIER)基準越え

決算発表で営業収入(売上高)がリーグ全体1位はアルバルク東京だった(写真/©B.LEAGUE)

Bリーグは1122日の会見で、2022-23シーズンのクラブ決算概要を発表した。B1B238クラブ合計での売上高が、前年比で38.3%上昇して415億円とBリーグ創設以来初めて400億円の大台に乗り、B1クラブ平均で新B1B.LEAGUE PREMIER)基準の12億円を超える14.2億円に達するなど活況。個別に売上高12億円をクリアしたクラブは、26.97億円のアルバルク東京を筆頭に17あった。その中にはB2からもアルティーリ千葉が12.14億円で名を連ねている。


また、親会社の支援などにも左右される全体の売上高以上に、実際に地域からの支持をどれだけ得られているかを示すバロメーターであるという観点から島田慎二チェアマンが重視する入場料収入では、琉球ゴールデンキングスがトップに立ち10.14億円だった(次ページの別表参照)。







日本のアリーナ文化のけん引役と言える沖縄アリーナをホームとする琉球ゴールデンキングスは、集客力で他クラブの追随を許さないほど圧倒的な数字を残している(写真/©B.LEAGUE)

この現状から島田チェアマンは、B.LEAGUE PREMIER参画基準をクリアする見込みのクラブが、当初スタート時点で想定していた18を大幅に超える可能性を示唆した。記者からは審査を通過しなかったクラブのモティベーション低下を案じる質問もあったが、仮に2026年のB.LEAGUE PREMIERスタート時に審査で落とされてしまうとしても、翌年以降に審査を通過する可能性を残しているため、さほど心配はしていないとの見方を島田チェアマンは明かしている。

売上高からは好況が印象付けられる決算だが、営業費用も全クラブ合計で440億円に達しており、赤字クラブの数が20、債務超過クラブが6という喜ばしくない側面も報告された。島田チェアマンは「あれだけの売上で赤字になるのは、本当は良くない」との見方を示し、「良い面と反省すべき面が並列したシーズンだった」と振り返った。





この日は2023-24シーズンの決算見込みについても言及があり、営業収入では38クラブ合計で472億円とさらに拡大していく見通しとのこと。先に触れた7日の発表で今シーズンの平均入場者数推移も4,000人を超えるクラブが18あったことからも、活況な見通しには根拠も十分感じられる。島田チェアマンは「バスケ人気を全地域に定着させるシーズンにしていきたい」と気を引き締めながら、意欲を見せていた。

アルティーリ千葉がバンビシャス奈良を千葉ポートに迎えたB2開幕節の一戦には、5,323人の大観衆が詰めかけ、バスケットボール人気の高さを強く印象付けた(写真/©B.LEAGUE)



取材・文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

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