月刊バスケットボール1月号

日本代表・富永啓生インタビュー「NBAにも行きたいですし、オリンピックにも出たい」【W杯バスケ】

代表戦を終えアメリカに戻る富永に直撃


高校3年で出場したウインターカップで長距離3Pシュートを連発し、一躍その名を日本国内にとどろかせた富永啓生。その富永はアメリカの大学へ進学、さらにNCAAディビジョン1のネブラスカ大へと編入し、活躍を続けている。東京2020では3x3の日本代表として、そしてワールドカップ2023でも日本代表の一員として、3Pシュートを武器にその名を世界に知らしめた。すさまじい勢いで成長を続ける富永に、ワールドカップを終え、アメリカに戻る直前に話を聞いた。

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――高校3年時にU18日本代表に選ばれて以来、ウインターカップの活躍、さらにはNCAA、オリンピック、ワールドカップとものすごい勢いでステージをステップアップしていますが、その変化をどのように捉えていますか?

「日々成長できているなという実感はあります。何よりそうした機会をいただいていることをありがたいと思っていますし、結果を出すことで証明してこられているのだと感じています。ですが、まだまだですね。天井というか、自分の目標はもった高いところですし、ここから成長できる場がたくさんあると思っています」

――自身を取り巻く環境も急激に変わってきていると思いますが、戸惑いを感じたりはしませんか?

「戸惑いといった感じはないですね。本当にもう目の前にあることをやっていくだけだと思っているので。目指しているのはNBAに行くこと。NCAAでのプレーも日本代表としてのプレーも、折角いただいた機会は、そのためのアピールの場だと思っていますし、そのチャンスが増えているといった感じです」



ネブラスカ大に欠かせないプレーヤーとして活躍する富永


――今回のワールドカップを見ていて、3Pシュートはもちろんなのですが、それを警戒されたときのドライブなど2ポイントのプレーの引き出しが増えたように思いました。

「そうですね。やはり3ポイントだけでは得点がなかなか伸びてこないこともありましたし。ドリブルからのレイアップだったりとかフローターだったりといったことは、向こう(アメリカ)でたくさん磨いてきていたので、そうした部分は通用できたのかなと思っています」

――体感として、NCAAのディビジョン1とワールドカップのレベルの差はどう感じましたか?

「やはりワールドカップでは、選手一人一人が国を背負っているというプライドを持っていると感じましたね。フィジカルの強度であっても、NCAAももちろん強度はすごいのですが、ただ強いだけではないという迫力みたいなものがありました」




――例えば、シュートを打つタイミングを変えなければといったレベルの差ではないわけですね。

「そうした部分は変わらないですね。それよりも一つ一つのプレーの強度、精度、それにかける思いといったものの違いを感じました」

――確かに、ドイツ戦での富永選手に対するディフェンスもすごかったですね。

「はい。あのようなディフェンスにあって、その中でももっとアテンプト(試投数)を増やさなければと思いましたし、そのためにはオフボールでの動きといった部分をもっと磨かなければと思いました」

――オフボールの動きなどは、渡邉雄太(サンズ)選手などにアドバイスをもらうことはあったのですか?

「見ているだけでもすごく参考になりますし、バックカットのタイミングなどを教わったり、いろいろアドバイスをしてくれました。特に駆け引きの部分など、とても参考になりました」



大会の中で渡邊から度々アドバイスをもらったという


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写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)、取材・文/飯田康二(月刊バスケットボール編集長)

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