【第2回WUBS】東海大&白鷗大、いよいよ世界の強豪との対戦へ——WUBS開幕迫る
写真/石塚康隆(月刊バスケットボール)
世界の7つの国/地域から、それぞれの大学バスケットボール界のチャンピオンあるいは話題の強豪を招き、日本のインカレ優勝・準優勝チームとともにノックアウト方式のトーナメントで王座を競うWUBS(Sun Chlorella presents World University Basketball Series=ワールド・ユニバーシティー・バスケットボール・シリーズ)。この注目の大会が国立代々木競技場第二体育館で開幕する8月10日(木)まで、すでに11日を残すのみとなった。これまで月刊バスケットボールWEBで各出場チームを特集してきたが、開幕直前となり大会特設サイトも立ち上げた今、東海大と白鷗大の直近の様子をお伝えしたい。
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☆Sun Chlorella presents World University Basketball Series大会公式サイト
東海大――強靭なディフェンス力を武器にファイトする集団に成長中
昨年のWUBSで2位となり、今回はインカレ優勝チームとして出場する東海大は、関東大学バスケットボール選手権(スプリングトーナメント)で7位に入った。前年の大学王者には満足できる結果ではなかったかもしれないが、昨年の同大会でベスト8入りを逃していたことを思えば、春先の時期として決して悪くはない結果と見ることもできる。
その後の新人戦では準々決勝で、最終的に同大会チャンピオンとなった大東文化大に敗れたものの、順位決定戦で5位に入り第1回全日本大学バスケットボール新人戦(新人インカレ)に出場。グループ戦を勝ち上がることこそできなかったが、グループ内では2勝1敗で、3試合の平均得点が100.0、失点の方は52.7と内容として決して悪くない戦いぶりを見せていた。
キャプテン黒川虎徹のリーダーシップの下、東海大は着実な成長を遂げている模様だ(写真/石塚康隆 月刊バスケットボール)
☆東海大学
この経過について陸川 章監督は、「必要なことが必要なときに起きていると思っています」と冷静な見方を語る。「(新人戦では)リバウンドを獲られて3Pショットを気持ちよく決められて、全然ディフェンスのチームとは言えないあり方だったと思います」という厳しい視点とともに、「我々がどういうチームかをみんながわかってからは、いいゲームができていた」と確実な成長の兆しも感じている様子だ。「痛い目を良い薬にして、我々がどういうチームかというのを確認し、そこを徹底的に強くしていこうと思っています」
現状のチームは「4年生を中心にピリッとした練習ができています」とのこと。キャプテンの黒川虎徹(4年、ポイントガード)が、FISUワールドユニバーシティゲームズ(2021/成都)に出場するU22日本代表に名を連ねているため、7月28日から8月8日までチームを離れるが、「残る4年生の西田公陽、元田大陽、江原信太朗らがチームを引っ張っていってくれると私は信じています」とその期間自体も成長のステップにする意気込みだ。「1・2年生も加わって(ここまでの)悔しさをWUBSで晴らすぞという意気込みで、挑戦してほしいと思っています」
相手ビッグマンへのディフェンスやリバウンドでの献身が光る江原信太朗。黒川らとともに最上級生として責任ある立場だ(写真/石塚康隆 月刊バスケットボール)
轟 琉維は1年生ながらスプリングトーナメントで総スティール数10本(平均2.0本)が大会トップタイ、そうアシスト数14本(平均2.8本)も同4位といきなりインパクトのある活躍をみせていた(写真/石塚康隆 ©月刊バスケットボール)
☆WUBS特設サイト
初戦の相手となる国立政治大(チャイニーズ・タイペイ)とは、昨年のWUBSでも対戦し、90-74で勝利を収めている。印象は「非常にフィジカルが強くてガンガンアタックしてくるし、留学生も非常に大きくて力があった」というもの。これはかつてチャイニーズ・タイペイに遠征してプレーしたとき感じたのと同じ傾向だというが、そこは自らの強化のポイントでもある。「我々には大きさはないんですけど、昨年もフルコートのディフェンスで相手の勢いを止めました。そこから勝負したいと思います。我々は、ここだけは他に負けないというぐらいフィジカルトレーニングをしていますので、どれだけ通用するか試したいと思っています」
☆国立政治大(NCCU)
それとは別の視点からも、昨年の結果を受けてリベンジに燃えて来日する国立政治大との一戦はかけがえのない成長の機会とみている。「去年勝っていて、相手のコーチも知っています。非常にいいチームで、今度こそ負けるものかとやってくるわけです。だからこそお互いに成長できるわけですから、まず自分たちの持ち味を出してファイトしたいですね。何としても勝ちたいですね」。さらにこの一戦に勝てば、次は本場アメリカからやって来る山﨑一渉を擁するラドフォード大と高麗大の勝者が相手。「ちょうどS級コーチの講習会があったときに、若手の日本代表を集めたキャンプがあって、八村阿蓮と一渉に会ったんですよ。そこでも『ぜひやりたいね、お互い頑張ろう』と話したので、実現できたらいいなと思います。
WUBSはどのチームの若者たちにとっても高い意欲を引き出せる舞台。陸川監督は「各国のチームとやってどこが通じて何が通用しなかったか、すべてをぶつけて導き出せるし、それがリーグ戦やインカレにつながると思っています。恐れることなくチャレンジしてほしいですね」と抱負を語っていた。
☆Sun Chlorella presents World University Basketball Series大会公式サイト
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柴田 健/月刊バスケットボールWEB