大学

2023.07.17

【第2回WUBS】山﨑一渉独占インタビュー――東海大・白鷗大の試合もチェック済み


昨シーズンの公式戦から、山﨑の豪快なダンク。WUBSでも来シーズンのNCAAでも、こんなシーンがたくさん見られることを期待しよう
(写真/©️Radford University Athletics)

2シーズン目、オールラウンダーとしての活躍に期待


ラドフォード大を率いるダリス・ニコルズHCは、山﨑獲得に際して「イブは能力の高いウイングシューターで、FIBAの舞台で豊富な経験を持っています」とコメントしていた。言葉の壁と格闘しながらの1年目、山﨑は目立つ数字を残したわけではない。しかし、ポストシーズンのCBI(College Basketball Invitational)を含め33試合で出場機会を得た事実は、山﨑の練習に臨む姿勢を高く評価するニコルズHCの期待の大きさの表れだろう。山﨑自身、チーム練習の中で徐々に信頼獲得ができてきている手応えも語っている。


――昨シーズンについて聞かせてください。11月のエキシビジョンゲームでまず21得点したことは、一つの自信につながったのではないですか?

あのときはエキシビジョンゲームで相手もそこまで強くなかったし、みんなでプレータイムをシェアしながら感じだったので、いつも通りの自分を出せたという感じでした。

――1シーズンプレーして、日本にいた頃とどんな点で違いを感じましたか?

フィジカルはそんなに劣っていないと感じるんですけど、やっぱりスピード感が全然違って、慣れるのに時間かかりました。体重はそんなに増やそうと意識したわけではなかったんですけど、90kg台の前半ぐらいから100kgぐらいになりました。

――闘争心の強さなど内面的な違いはありましたか。

そうですね、練習では本当にみんなコートに入ったら負けないぞという感じで、バチバチやりあっているような雰囲気です。最初はやっぱり引いてしまうとこもあったんですけど、みんなに追いつけるように意識して、強い気持ちで練習しています。

――シューティングに関しては何か違いを感じましたか。

スピード感とプレッシャーが全然違う中で、日本では普通に打てていたシュートも打てないっていう状況は多かったです。だから、シュートにいく前の準備を速くするような練習に取り組んでいます。

――シューターとして入学した1年目、自分の役目はどのくらいできましたか。

試合では出場時間が短くシュートを打つ本数も少なかったので、1年目はあまり良い結果を残せなかったですね。でも練習中は、5対5でセカンドチームに入って3Pショットを決めていたので、みんなからはシュートが入るという信頼を得られたと思っています。

――シューティングに関して課題に思っているのはどんなことですか。

スピード感が違う中で急いで打ってしまうと、アーチが足りなくなって低いシュートになってしまうんです。ヘッドコーチにそこを意識するように言われているのと、やっぱり打つ前にしっかり準備するというところです。

――そのほかにはどんな課題がありますか?

FIBAルールとアメリカのNCAAで少しルールが違って、トラベリングの基準も違うんです。最初の頃はよくトラベリングをしてしまっていました。慣れてきたとは思うんですけど、まだたまにしてしまいます。

――ゴール近辺でフィニッシュにいくときの感覚は日米で違っているものですか? ディフェンダーの上からダンクに行くようなプレーはやはり非常に難しいのでしょうね。

そうですね、ディフェンスの上からダンクにいくにはもっと跳ぶ必要があると感じます。練習では何回かできたんですけどね。気持ちの部分も必要なプレーだと思います。

――1年目を終えて成長できたところ、変われたところはどんなところですか?

試合にあまり出ないというのが初めてのことで、ベンチからスタートして調子が良ければ25-26分出られましたけど、平均すると10分ぐらいです(実際は平均8.8分)。どうやってその短い時間でチームに貢献するかを考えるときに、ディフェンス面など頑張るプレーでチームに勢いをもたらせると思いました。そこを意識したことで、ディフェンスから自分のリズムを作るようになりました。ディフェンスやリバウンドでしっかり頑張ると皆も盛り上がるので、大事だなと思っています。

――昨シーズンのラドフォード大はダリス・ニコルズHCが2年目で、13人のニューカマーがいたと思いますが、その中で成績を向上させた1年でした。来シーズンはどんな目標を持って臨みたいですか?

次のシーズンはもう2年生になるので、その自覚をもって安定感のあるプレーをしたいです。チームとしてはビッグサウス・カンファレンスで優勝して、NCAAトーナメントに出ること目標です。

――個人的にはどのような形で成長していきたいですか?

来シーズンはスポットアップシューターというだけではなく、インサイドのプレーやドライブ&キックだったり、いくつかの仕事をコートにいるときにやってほしいとコーチからも言われています。オールラウンダーとして活躍したいですね。

――ありがとうございました。WUBSと来シーズンの活躍を期待しています。

ありがとうございます!

Sun Chlorella presents World University Basketball Series大会公式サイト
Sun Chlorella presents World University Basketball Series大会公式チケット販売サイト


取材/中村麻衣子(月刊バスケットボール) 文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB)

PICK UP

RELATED