月刊バスケットボール6月号

大学

2023.07.17

【第2回WUBS】山﨑一渉独占インタビュー――東海大・白鷗大の試合もチェック済み

8月10日(木)から13日(日)までの4日間、日本のバスケットボールのメッカと称される国立代々木競技場第二体育館を舞台に開催されるWUBS(Sun Chlorella presents World University Basketball Series=ワールド・ユニバーシティー・バスケットボール・シリーズ)に、アメリカのNCAAディビジョン1所属の強豪チーム、ラドフォード大の一員として出場する山﨑一渉が、大会出場への抱負や2023-24シーズンに向けた抱負を語った。


ラドフォード大はWUBSのDay1となる8月11日(金)に、高麗大と対戦する(Game2、13:30ティップオフ予定)。この試合、及びその後の試合結果によって、日本を代表して出場する東海大白鷗大とも対戦する可能性がある。日米の大学が単独チーム同士で対戦し、かつアメリカのチームに日本人プレーヤーがいるケースはこれまでになく、もしもそれが実現すれば、非常にユニークであると同時にハイレベルでエキサイティングなバスケットボールを楽しむ機会となりそうだ。山﨑もそんな機会を楽しみにしているという。


山﨑一渉 ラドフォード大(2年)#54 F 201cm/98kg 千葉県松戸市出身(写真/©️Radford University Athletics)

旧友と対戦できる可能性があるWUBS「すごく楽しみです」

――WUBSではどんなことを楽しみにしていますか?

日本でプレーできるということが自分の中でも本当にうれしくて、すごく楽しみです。白鷗大には仙台明成で一緒にプレーした仲間がいて、東海大にも知り合いが何人もいます。これまでに一緒にプレーした人たちと対戦できるかもしれないですからね。帰国して会ったときにもWUBSの話をしました。やっぱりみんなも楽しみにしていましたよ。

――東海大と白鷗大の試合はご覧になりましたか。

5月のスプリングトーナメントでの試合を少しだけ見ました。どっちもディフェンスを頑張って速い展開に持っていくチームだったので、もし対戦したら自分たちがその雰囲気に呑まれないように、ディフェンスをしっかりやって自分たちのペースでプレーできるようにしたいです。

――NCAAディビジョン1の強豪チームとして、もちろん優勝が目標だと思いますが、どんな意気込みを持っていますか?

優勝したいですね。個々の能力を押していくよりも、ディフェンスでもオフェンスでもチームとして自分たちのやるべきことをしっかり確認しながら戦いたいです。個人的にも、お世話になった方々をはじめたくさんの人が見に来てくれると思いますので、成長した姿をしっかり見せたいなと思います。

【関連記事】第2回WUBSが東海大、白鷗大、山﨑一渉所属のラドフォード大など8チーム出場で8月に開催決定
Sun Chlorella presents World University Basketball Series大会公式サイト

――ラドフォード大を進学先に選んだのはどうしてでしたか?

いくつか興味を持ってくれた学校があってズームでミーティングをしたんですけど、その場にコーチ全員が入って一人一人が自分と話してくれたのがラドフォード大でした。ここなら英語習得やアメリカでの生活面、学業面でもサポートしてくれると感じたので、ラドフォード大にしました。

――コミュニケーションも大変だったと思いますが、どんな言葉をかけられましたか?

入学前は英語の問題もあって思うようにいかなかったですね。ズームミーティングでは、シューターとして期待していると言ってもらいました。

――ラドフォード大での一日のルーティンはどんなものですか?

授業は大体2コマあります。朝8時ぐらいに起きてご飯を食べて、授業に出てから一度自分の部屋戻って休憩。2コマ目の授業しだいで、1コマ目の後に昼食を摂るか2コマ目の後にするか。その後体育館でウエイトをしてから練習に入り、帰って夜ご飯を食べてから自主練して寝るという感じです。チーム練習は大体3時から5時半とかで、自主練は8時ぐらいから9時半、10時ぐらいまでです。

朝の授業がなくて時間があるときには、コーチに連絡してワークアウトをしてもらいます。平日夜の自主練はチームメイトと一緒にやっていました。

――実際に入ってみて、学業とかはどうですか?

皆よりも時間がかかるんですけど、しっかりその時間をかけて取り組めばいろんな人が助けてくるので、何とかやっています。

――八村塁 選手(ロサンゼルス・レイカーズ)は、ゴンザガ大にいたときはずっと毎日めちゃくちゃ忙しいみたいな話をしていましたが、山﨑選手はどんなキャンパスライフですか?

勉強面では本当にいろんな人が助けてくれて、それは本当にありがたいことです。部活も毎日やって、やっぱりなかなか難しい感じですね。でも皆とご飯を食べたり、楽しくしています。関西外国語大から来た短期留学生が何人かいて、たまに日本語も喋ります。

――言葉の壁はどうやって克服しているんですか?

まだまだその途中です。それが一つ一つのプレーに自信を持てないようなことにもつながってしまったり、1年目は本当に苦労しました。自信があまり持てなかったというのは、もう1年間ずっとで、とても難しかったです。

――プレー中のコミュニケーションはものすごくハードルが高いでしょうね。

そうですね、プレー中は言いたいことがぱっと出てこなかったことも結構ありました。聞くだけならかなり慣れてきたんですけど、やっぱり言いたいこと言うのは、まだだいぶ難しいところもあります。ただ、自然とみんなと会話して英語もうまくなってきています。今では選手たちとも仲良くできているし、だいぶ慣れているので、2年目はたぶん1年目よりも余裕を持ってプレーできるかなと思います。

Sun Chlorella presents World University Basketball Series大会公式サイト


取材/中村麻衣子(月刊バスケットボール) 文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB)

PICK UP

RELATED