月刊バスケットボール1月号

Bリーグ

2023.03.02

熊本ヴォルターズ、西川グループ支援の下で経営再建、新B1参入に意欲

B2の熊本ヴォルターズ(運営会社:熊本バスケットボール株式会社/熊本市中央区/代表取締役社長 福田拓哉)が31日に臨時取締役会を開催し、西川グループ(キューネットグループ、再春館製薬所グループ、桜十字グループ)支援の下で経営健全化に取り組むことを決定、発表した。


ヴォルターズは昨年6月期決算で経常損益14689万円、債務超過6616万円だったが、今年6月の決算ではそれが更に膨らむ見込みとなっていた。すでに熊本バスケットボール株式会社の株式の91.5%を再春館製薬所が取得しており、今後開催予定の臨時株主総会で増資を決定、債務超過を解消するという。経営基盤の強化によりB1昇格、2026年にスタートする新B1への参入を目指す。

B2西地区に所属するヴォルターズは今シーズン、同日現在2518敗(勝率.581)の成績でプレーオフ進出圏内の地区3位と健闘中だ。ガードフォワードの谷口光貴は現在3P成功率ランキングがリーグトップ(40.9%)。スティール部門でも磯野寛晃が9位(平均1.2本)と、個々にもハイレベルなパフォーマンスを見せている。しかし債務超過を解消できなければ、成績によらずクラブライセンスのルール上B1昇格がかなわなくなる。


3月1日時点でB2の3P成功率トップの谷口光貴(写真/©B.LEAGUE)

債務超過解消を含む経営再建が喫緊の課題だった昨年7月、ヴォルターズはプロスポーツビジネスに明るい福田拓哉代表取締役社長を迎え経営体制を強化。今回、ヴォルターズの立ち上げからスポンサーとなっている熊本生まれの企業である西川グループから、以下のとおり支援を取り付けた。具体的な支援要請は以下の2点とのことだ。

1) 債務超過の解消を目的とした増資の引き受け(2023年4月に実施予定)
2) 1)の実現や今後の経営判断に関する意思決定を迅速にするための株式の集約と経営再建(2023年2月28日時点で発行済株式の5%を再春館製薬所が取得済みであり、今後100%取得に向け調整を進める)

文/柴田 健(月刊バスケットボールWEB) (月刊バスケットボール)

タグ: 熊本ヴォルターズ B2リーグ

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