月刊バスケットボール7月号

【男子日本代表】バーレーンに快勝し15か月にわたるアジア地区予選を締めくくる

6/9で3Pを沈めた須田

高確率の3Pでバーレーンを引き離す

 
 2月26日、群馬県・高崎アリーナで行われた「FIBAバスケットボールワールドカップ2023 アジア地区予選 Window6」のバーレーン戦。FIBAランキング84位のバーレーン(日本は同38位)は試合前の時点でアジア地区予選敗退が決まっており、昨年11月のWindow5では87‐74で日本が勝利した相手だ。1年3か月にわたって行われてきた6つのWindowsを締めくくる最終ゲームとして、そして8月から始まる「FIBAバスケットボールワールドカップ」(フィリピン、インドネシア、日本の共同開催)に弾みを付けるためにも、絶対に勝利しておきたい一戦となった。

 
【表】日本対バーレーンハイライト&ボックススコアをチェック
 
 試合は出だしから日本ペース。#91吉井裕鷹の先制点から始まり、速い展開を繰り出す#2富樫勇樹を起点に#24ジョシュ・ホーキンソンの3Pシュートなどで快調に得点を重ねた。対するバーレーンは、絶対的エースの#2ドウェイン・チズムがゴール下で存在感を発揮し、大きくは離されずに食らい付く。それでも、日本はベンチから出てきて好ディフェンスを見せた#33河村勇輝や高確率で3Pシュートを決めた#17須田侑太郎の活躍もあって流れを渡さず、1Qを終えて13点リード(32‐19)。

 

 続く2Q、やや点の取り合いとなる中で、吉井がドライブからのダンクや3P、アシストと気を吐き、ホーキンソンのダンクなども続いて点差を詰めさせない。前から当たる激しいディフェンスも継続し、須田の4本目の3Pシュートなどでリードを拡大。さらに#34渡邉飛勇が#6比江島慎からパスを受けてアリウープ、続けて速攻に走って豪快なダンクを決め、51‐35で前半を折り返した。



 後半も日本は2桁リードをキープ。前半4/5で3Pシュートを決めた須田が引き続き厳しいマークをかいくぐって得点し、ホーキンソンのバスケットカウントなどで主導権を握る。バーレーンに連続3Pシュートを許す場面もあったが、タイムアウトで立て直し、73‐57で最終Qへ。4Qも富樫の3Pシュートや河村のキラーパスなどで相手の反撃の芽を摘み、結果的に95‐72と23点差を付けての快勝となった。


 試合後、トム・ホーバスHCは「バーレーンはディフェンスも厳しいし3Pも入る難しい相手で、最終的には23点差で勝ちましたがずっと接戦のような感覚でした。ただ、うちのベストな試合ではなかったにもかかわらず、90点以上取ってこの点差で勝てた事実は悪くありませんし、チームにポテンシャルがすごくあると感じます。こうして5連勝することができて良かったです」と振り返った。


この2試合はスタメンでプレーし積極性を見せた吉井


試合を重ねながら「すごくステップアップできた」

 
 
今回のWindow6の2試合は、イラン戦で17本、バーレーン戦で16本の3Pシュートを決めて大勝し、ホーバスHCは「世界に『日本は3Pが入る、怖い』というイメージを植え付けられたと思います」と語る。かつて女子日本代表チームがオリンピックで見せたように、そうした3Pのイメージで脅威を与えられれば、ドライブなどほかのプレーの効果も増しそうだ。

 

 こうして、Window1~6を7勝5敗で戦い抜いた日本。大会前半のWindow1~3で中国とオーストラリアには2敗したが、イラン相手には1勝1敗に持ち込み、12試合を通して見れば徐々に調子を上げて勝ち越した形だ。さかのぼれば2021年11月、ホーバス体制の初陣となったWindow1で中国に2試合完敗を喫したあと、ホーバスHCは観客たちに向かってこう呼び掛けていた。

 

「(新体制となった男子日本代表の)スタートはあまり良くなかった。でもみんな我慢してください。間違いなくうまくなります。2023年のワールドカップで、もっともっと良いバスケットを見せます。皆さん応援してください」

 

 その言葉を証明するかのように、12試合の中で確かな成長を示してきた。代表初選出の選手も含めて多くの選手たちを試してきた過程で、若手選手ら新戦力が台頭してきたことも好材料だ。ホーバスHCは「(6つのWindowsを通して)いいチームになりました。それぞれの役割がよく分かっていて、スムーズにチームオフェンスもチームディフェンスもよくできる。5連勝で自信も付いたし、自分たちのことを信じている。それは大きいです」と自負し、半年後に迫ったFIBAワールドカップに向けて「今何が足りないかを、選手それぞれが分かっています。自分のチームに戻って、自チームと代表とで役割は違うかもしれないけれど、それぞれに時間を作って代表の仕事も練習してほしいです」と語っていた。

横浜BCでの好調ぶりが目立つ河村は日本代表でも攻防で活躍

 



取材・文/中村麻衣子(月刊バスケットボール編集部)写真/山岡邦彦

タグ: 月バス 男子日本代表FIBAワールドカップ2023アジア地区予選

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