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2020/12/11

「2020-21ラプターズで渡邊雄太 大活躍」を想像できる理由-①

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エグジビット10契約でラプターズに合流


 11月末、渡邊雄太がトロント・ラプターズとの間でエグジビット10なる契約を結んだとのニュースが飛び込んできた。間まもなく、彼がレギュラーシーズンに残れるのかどうかがさっそくファンの間で話題に。12月7日には、フロリダ州セントレオにあるセントレオ大学で行われるラプターズのトレーニングキャンプに渡邊が参加する旨のリリースが届き、9日にはラプターズの背番号18を着た笑顔の渡邊の写真も配信されてきた。

 

 いろいろと気をもんだオフシーズンだったが、とにかく2020-21シーズンも渡邊はNBAの一員としてスタートを切ることができた。最高峰での3シーズン目。前途の成功を願うばかりだ。

 

 渡邊がサインしたエグジビット10(Exhibit 10)という契約は、リーグ規定の最低年俸を得られる1年間のノンギャランティー契約。NBA公式の発信によれば、2シーズンをNBAで過ごしたプレーヤーの最低年俸は$1,620,564となっている。これが渡邊にも適用されるのだろう。1ドル104円換算で日本円にすると168,538,656円。ただしこれは、仮に渡邊が開幕ロスターに名を連ね、その後もシーズン中ラプターズの一員として過ごせた場合のこと。その立場は1年間保証されたわけではなく、キャンプでカットされればGリーグのラプターズ905行きである。

 

 渡邊はキャンプロスター20人の中で最も立場が弱い方だと報じられている。ファンの間でも、期待の声も悲観的な見方も出ている。自分自身、渡邊が開幕ロスター入りを実現する可能性がどれだけかを確定的に論じられるだけの根拠はない。

 

 しかし、渡邊にとってどのチームよりもよい環境でチャンスを得たな、と思う。

 

渡邊とラプターズを結ぶ縁の存在

 

 NBAのレギュラーシーズンのロスター枠は15。さらにツーウェイ契約枠が2人分あり、全体で17人の枠だ。いろいろと報じられている情報を自分なりにまとめると、ラプターズはそのうちギャランティー契約13人とツーウェイ2人の15人は立場が確定済み。内訳は以下のとおりだ。

 

ガード… テレンス・デイヴィス、マラカイ・フリン、ジェイレン・ハリス(ツーウェイ)、カイル・ラウリー、ノーマン・パウエル、フレッド・ヴァンヴリート、ポール・ワトソン(G-F、ツーウェイ)

フォワード… OGアヌノビー、クリス・ブーシェイ、ディアンドレ・ベンブリー、スタンレー・ジョンソン、パトリック・マカウ、パスカル・シアカム

センター… アーロン・ベインズ、アレックス・レン

 

 このほかに部分的なギャランティー契約のオーシェイ・ブリセット(F)、ヘンリー・エレンソン(C)とマット・トーマス(G)、そしてエグジビット10の渡邊とアリゼイ・ジョンソン(F)の5人が加わった20人が、ラプターズのキャンプロスターだ。端的にいえば、ブリセット以下の5人が残る2枠への生き残りをかけた競争をするということだ。

 

 ちなみに渡邊らラプターズの動きは、12月1~5日の個別ワークアウトで始動し、6日以降現在はグループワークアウトが進んでいる。リーグとしてのプレシーズンゲームは11日に始まるが、その後レギュラーシーズン開幕までの予定は次のようなものだ(一連の時系列はすべてアメリカ現地時間)。

 

12月12日 対シャーロット・ホーネッツ戦(プレシーズンゲーム第1戦)
12月14日 対シャーロット・ホーネッツ戦(プレシーズンゲーム第2戦)
12月18日 対マイアミ・ヒート戦(プレシーズンゲーム第3戦)
12月19日 リーグ全体のプレシーズンゲーム期間最終日
12月22日 レギュラーシーズン開幕
※日付はアメリカ現地時間

 

 キャンプと3度の実戦で渡邊にどんな機会が巡ってくるか。ポジションとしては、渡邊はガードもフォワードもでき、高さもシューテイング・レンジもある上にディフェンスが得意。ライバルの良いところもいろいろと報道されているが、だからといって渡邊が格下なわけではない。

 

 ロスターにおける生き残りには、プレー面の実力以外の要素が影響するだろう。本人は、過去2シーズンを振り返って、GリーグからNBAに舞台が変わると「かまえてしまう」傾向があったことをもらしていたが、今回その部分はカギの一つにちがいない。

 

 ところがラプターズと渡邊には、その部分をほぐすかもしれない面白い縁がある。十分プレーでアピールすると同時に、これがうまく働くことも期待したい。そうなれば2枠を5人で競う競争に勝つのは渡邊だ。(part2に続く

 

プレー面の実力は十分ある渡邊がラプターズで飛躍するためのカギとは…?

Yasutaka Ishizuka/月刊バスケットボール

 

文=柴田 健/月バス.com

(月刊バスケットボール)


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