技術&戦術

2019.07.27

【まんが】バスケットボール用語辞典④ Vol.165

 月刊バスケットボールで連載中の『まんが バスケットボール用語辞典』をウェブでも読めるように!
和製英語や造語ではなく、正しい英語のニュアンスで理解していくと、より分かりやすくなる。今回は“プリンストンオフェンス”について。

 

解説=倉石 平
漫画=西村友宏

 

 

プリンストンオフェンス[Princeton offense]…プリンストン大のピート・キャリル元ヘッドコーチ(サクラメント・キングス元Aコーチ/1996-2002)によって考案されたオフェンス。プリンストン大はアイビーリーグ(アメリカ東海岸のエリート私立大学群)に所属し、頭脳的に世界最高峰だが、バスケットボールの名門校といわれるデューク大やケンタッキー大、ノースカロライナ大などと比べると、圧倒的に身体能力やバスケットボール・スキルなどが足りない。その状況下で、小柄なプレーヤーで、シュート力がさほどないというチームを生かすオフェンスを作り出した。ハイセットに近い形からオフェンスは始まり、ゴール下を空け、スペースを大きく取ることが特徴の一つ。パスとスクリーンのタイミングを合わせ、相手のディフェンスポジションによって瞬時にオフェンスを変化させるという、従来ではあまり類を見ない形。同じようなアライメントから、パスやスクリーンでディフェンスの仕掛けが変化し、そのたびにオフェンスのオプションが変化するといったプレーである。NCAAトーナメントでは前年の優勝チームであるUCLAを破ったオフェンスで、NBAではAコーチ時代のキングスで使われた。

 

(月刊バスケットボール)
※2016年2月号より連載中(一部抜粋)



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