女子日本代表

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2021/07/02

バスケ女子日本代表、東京2020に向けた内定12人が発表に

 いよいよ東京オリンピック開幕当月に入った7月1日、公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)が第32回オリンピック競技大会(2020/東京)5人制バスケットボール女子日本代表内定プレーヤー12人を発表した。


 3Pショットとトランジション・オフェンスを武器にするスモールボールで金メダルを目指す女子日本代表。最終選考で内定した12人の顔ぶれは、総合的に見ればサイズよりもスピードとプレーメイク力を重視し、また高い目標をにらんで大舞台での経験を優先させた布陣と見ることができる。フィジカル面のアベレージは身長が175.6cm、体重68.1kg。バックコートの6人は168.0cm、フロントラインは183.2cm、最長身は高田真希と赤穂ひまわり(ともにデンソーアイリス)の185cmだ。
 平均年齢は25.8歳。最年少は20歳の東藤なな子で、ホーバスHCは「体が強くディフェンスでも特別な能力がある。ドライブ&キックもうまく、フランスやナイジェリアの2番にマッチアップできる」と期待を寄せる。

 

スモールボールで世界制覇をねらうホーバスHC。12人の顔ぶれはポジションレスな感覚だ(写真/石塚康隆)

 

 オフェンス面でのカギとなる3Pシューターについては、Wリーグ2020-21シーズンで成功率47.7%の記録を残しリーグ1位となった林 咲希(ENEOSサンフラワーズ)のほか、6月に行われたポルトガル代表との国際交流試合(三井不動産カップ2021[神奈川大会])で力を示した三好南穂(トヨタ自動車アンテロープス)の名前もある。林は同大会で思うような決定率を示せず、ホーバスHCによれば第6次合宿でもあまり入らなかったという。しかしそれでも残した理由として、「経験があり周囲に(ペリメーターの脅威として)知られている」とメンタル面の影響力を挙げた。


 両者を含め、日本代表はチームとして高い決定率を実現することが金メダルの目標達成には欠かせない。内定メンバー12人全体のWリーグ2020-21シーズンにおける成功率は34.6%だったが、この数字は本番までに大幅に上昇させたいところだろう。40%以上の成功率を残したのは林のほかには宮澤夕貴(現富士通レッドウェーブ、昨シーズンはENEOSサンフラワーズで41.1%)のみ。また、ポルトガルとの3試合でも、チーム全体として確信を持てる成功率を残せたわけではなかった(初戦24.4%、第2戦30.3%、第3戦30.8%)。しかし本番では、チーム平均で40%以上は必要になってくるのではないだろうか。

 

 プレーメイクの点では、アシストリーダーだった町田瑠唯(富士通レッドウェーブ、1試合当たり7.75本)、また同ランキング2位(同6.88本)で、スティール部門でもリーグ4位の宮崎早織(ENEOSサンフラワーズ、同1.94本)という国内屈指の実力者が名を連ねた。

 

 登録ポジションの観点では、馬瓜エブリンがスモールフォワードからパワーフォワードに、赤穂もシューティングガードからスモールフォワードに変更となっている。それにより12人の登録は、バックコートとフロントラインが6人ずつになった。

 

 ただ、感覚としては“ポジションレス”と捉えるべき12人かもしれない。馬瓜についてホーバスHCは、「エブリンは4番では小さいが、ドライブが強くファウルをもらえる。フリースローを増やしたいが、彼女はそれができる」と馬瓜を選んだ理由を説明した。


 オコエ桃仁花(富士通レッドウェーブ)はパワーフォワードの登録だが、ホーバスHCは4・5番で起用すると話している。ポルトガルとの3試合でも3Pショットとインサイドのディフェンスが好調だったオコエについては、「(招集以来)最初から最後まで良かった。経験もあるし、オンボールディフェンスがうまくなった」とホーバスHCの評価が高かった。

 

 故障明けの本橋菜子(東京羽田ヴィッキーズ)と宮澤が残った一方、Wリーグでトヨタ自動車アンテロープスの初優勝に貢献しプレーオフMVPに輝いた安間志織、またフロントラインではWリーグ得点ランキング2位で最終的な16人の候補の中で最長身の一人だった185cmの谷村里佳(日立ハイテク クーガーズ)が、最終の内定12人に残れなかった。


 最後の内定プレーヤー12人には、FIBA女子ワールドカップ2018経験者8人、リオオリンピック経験者6人が残ったが、最終選考では安間と谷村に加え北村悠貴(日立ハイテククーガーズ)、奥山理々嘉(ENEOSサンフラワーズ)がカットされた。4人はいずれも上記大会の経験がないプレーヤーだ。


 バックコートもフロントラインも実力伯仲の中、表題でも記したように、サイズよりもスピードとプレーメイク力、そして大舞台での実績が最後にモノを言った人選に思える。本橋の復帰状況に不安はなく、本番では「皆さんが知っている本橋が見られると思う」というのがホーバスHCの弁。また宮澤についても、「2ヵ月間プレーできなかったが、5対5に出ても痛みはなかった。これからのレベルアップに期待している。信じている」と話した。


 今回の12人についてホーバスHCは、スーパースターがいないという趣旨のコメントも発していた。それ自体が、どのポジションでも突出した存在がなく、簡単な選考ではなかったことをうかがわせる。


 女子日本代表内定の12人は、ここまでに落選したすべてのプレーヤーの思いも胸に、7月5日(月)から25日(日)までの第7次強化合宿に突入する。合宿期間中の三井不動産カップ2021バスケットボール女子日本代表国際強化試合が最後の仕上げだ。

 

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