山本と篠原(富士通) 中学時代からWリーグまで 16年間ともにした選手人生
引退を決めたきっかけは
「心も体もついていかなくなった」
昨シーズン限りでWリーグの舞台から退くことを決めた富士通レッドウェーブの山本千夏と篠原恵。中学時代からWリーグまでチームメイトとしてプレーした2人に、これまでのキャリアを振り返ってもらった。
山本千夏(左) 篠原恵(右)
――富士通レッドウェーブでの10年間の現役生活、お疲れさまでした。まずは引退を決めた時期と理由を聞かせてください。
篠原 私は昨シーズン(2019-2020)が始まるときには「今シーズンが最後だ」って決めていました。理由は、自分の気持ちとパフォーマンスのバランスがうまく保てなくなったからです。もちろんいいときもあれば、悪いときもあったけど、自分が理想とするパフォーマンスを維持することが難しくなってきたと感じましたし、一方で若手も成長してきて、もう任せても大丈夫だなって思ったことも引退を決めた理由の一つです。
山本 私は一昨年のシーズン(2018-2019)の終わりごろから「そろそろかな」って考えていました。理由はメグ(篠原)と同じですね。心も体もついていかなくなったからです。もちろんコートに立っているときは常に勝ちたいと思っていたし、チームメイトのためにという思いもそれまでと変わらずに持っていたけど、そこからもう一歩を出すことができなくなったんです。
――お互いが引退することを知ったのはいつですか?
篠原 ここ数年、そういう話をよくするようになっていて、昨シーズンが始まるときにもそういう話になったんですけど、「今回は本気だな」ってお互いが思ったんです。
山本 そう、それまではやめるかもと言いながら、どこかで続けたいという迷いみたいなものもありました。でも今回はお互いが確実に終わりだなって感じたんです。
――16年間一緒にプレーしたパートナーと同じ年に引退する。運命的ともいえます。
篠原 さすがに一緒にやめようとは思っていなかったけど、ナツ(山本)がやめて、私ひとりだけが残っているという想像はつかなかったですね。
山本 わかる! 私もそうだった。
取材・文/三上太
月刊バスケットボール8月号では、さらに中学時代からのキャリアを振り返った対談を掲載している。
http://shop.nbp.ne.jp/shopdetail/000000001572/
(月刊バスケットボール)
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