Wリーグ

2019.10.05

東京2020に向け、熱さを増すWリーグ

 10月4日、第21回Wリーグが開幕した。今シーズンは選手たちにとって、東京2020の日本代表に選ばれるためにアピールする大切なシーズン。それだけに開幕から熱い戦いが繰り広げられた。JX-ENEOS対富士通の一戦では11連覇中の女王JX-ENEOSが敗れる波乱。また、昨シーズン11位の山梨QBが同6位の東京羽田から勝利を奪うアップセットもあった。

 開幕直前の9月29日までアジアカップを戦ってきた日本代表組はそれぞれチームに合流して間もなく、コンディションやチームプレーに影響を及ぼしたのは間違いない。東京羽田の司令塔・本橋菜子はアジアカップMVPを獲得したほど活躍を見せたが、開幕戦では不振に終わった。同様に日本代表のエース渡嘉敷来夢、宮澤夕貴らを擁すJX-ENEOSも持ち前のチーム力を発揮できずに敗戦した。渡嘉敷、宮澤ともに試合後「コンディションがベストかと言えばベストではない」ことを認めつつも、「それは理由にはできない」と口にした。確かに対戦した富士通の、日本代表の町田瑠唯は勝利に大きく貢献する活躍を見せた。

 もちろん、JX-ENEOSも東京羽田もそのままでは終わらない。翌日5日の同カードでの再戦ではきっちりと借りを返して見せた。

 日本代表を長年引っ張ってきた大神雄子(現トヨタ自動車アシスタントコーチ)は、「日本代表ヘッドコーチのトム・ホーバスさんは、多くのチームから代表候補を選んでいます。Wリーグに所属する選手たちには、だれにでもチャンスがあります。リーグ活躍することが、日本代表へつながっています」と話してくれた。また、現役続行を決めた吉田亜沙美(JX-ENEOS)も「日本代表に戻りたいと思い現役復帰を決めましたが、日本代表に選ばれるためには、チームでしっかりと活躍できるようにならなければなりません」とシーズン前に決意を口にした。アジアの頂点に君臨する、世界レベルの選手たちが繰り広げる戦いから目が離せそうにない。

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