月刊バスケットボール6月号

ポルトガルとの国際強化試合を3連勝。予想以上のパフォーマンスを発揮した選手も

 6月13日、横浜武道館において行われた三井不動産カップ2021バスケットボール女子日本代表国際強化試合(神奈川大会)の第3戦。オリンピックに向けたトライアウトという位置づけ大会でもあり、センターの高田真希、フォワードの長岡萌映子、赤穂ひまわりは3戦ともスターターを務めたが、ガード陣は日替わりのスターターだ。ポイントガードは第1戦が宮崎早織、第2戦が安間志織、そして第3戦が町田瑠唯。シューティングガードは第1戦が林咲希、第2、3戦が三好南穂といった具合。
第3戦の司令塔を務めた町田は、その持ち味であるゲームコントロール力を発揮し、試合のペースを握った。長岡、高田のペイントアタック、赤穂のドライブ、そして今大会好調の三好の3Pシュートとそれぞれが役割を果たし、選手交代していく。そうした展開の中、これまで当たりのなかった林の3Pシュートが2本決まるなど、38-23で日本がリードを持って前半を終えた。

 

エースとして存在感を発揮した高田真希

 

 しかし、一矢報いたいポルトガルも、これまで以上に激しいディフェンスプレッシャーで日本に対抗。3Qには44-37と一時7点差まで迫ってきた。ここで、日本はディフェンスで相手のミスを誘い、49-39と2ケタ差に戻して最終クォーターを迎えた。
激しいディフェンスで挽回を図るポルトガルは再度7点差まで覚めるが、日本は高田の3Pシュートで追撃をかわすと、最後は長岡がオフェンスリバウンドからのバスケットボールカウント、さらに3Pシュートを決めて67-58で逃げ切りを果たした。
ポルトガルのフィジカルなディフェンスに苦しめられた展開でありトム・ホーバスHCは「勝ちたかったから」と終盤は主力を長い時間投入した。そのメンバーは町田、赤穂、長岡、高田の4人に、シューティングガードのポジションに林、三好、そして東藤なな子の3人が入った。三好、東藤に関してはホーバスHCが今大会で思っていた以上のパフォーマンスを見せてくれたと評価した選手たちだ。エース渡嘉敷来夢が不在となる代表チームにおいて、選手たちの想定以上の成長、活躍が、チームに活力をもたらすに違いない。



写真・石塚康隆
文・飯田康二 (月刊バスケットボール)

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