月刊バスケットボール5月号

NBA

2021.02.13

デリック・ホワイト(スパーズ)、ロデオロードトリップ初戦勝利にも「勝って兜の緒を締める」 - We know how big this Rodeo Road Trip is(この遠征の大事さはよくわかっています)

 

 毎年恒例のロデオロードトリップに出たサンアントニオ・スパーズが、その初戦となったアメリカ現地2月12日夜(日本時間13日朝)の対アトランタ・ホークス戦に125-114で勝利した。ラマーカス・オルドリッジ欠場の中でも序盤から主導権を握り、前半終了時点で77-48と大量リード。デマー・デローザンの23得点を筆頭に7人が2桁得点しただけでなく、出場した13人中12人が得点を記録しての快勝だった。
故障明け7試合目(シーズン全体では8試合目)の出場で11得点、4アシストだったデリック・ホワイトは、試合後の会見でこの日の勝利の意味合いを問われ「ロデオロードトリップの大事さはよくわかっています」と気を引き締める回答をしていた。「まずは一つ勝てて良かったです。この調子で続けていきたいですね。大事な試合が7つも続きますから一つ一つ丁寧にやっていきますよ。幸先の良い始まりになりました」

 スパーズはこの日から24日(水)まで遠征続き。その緊張感が伝わってくるコメントだ。ホワイト自身の英語による一連の流れは以下のような内容だった。
“We know how big this Rodeo Road Trip is and it's good to get that first win under our belt. And just continue playing so… I mean this is a huge seven-game right there so we've got to take one game at a time. It's a good start for us.”
この時期サンアントニオは、荒馬や荒牛を乗りこなすスポーツであるロデオのビッグイベントがAT&Tセンター周辺を舞台に開催される。ロデオはテキサス州で伝統的に盛んなスポーツで、このイベントは2003年以来毎年行われている。そしてスパーズはその開催期間前後に荒馬に蹴りだされる形で遠征に飛ぶ…。と書くとスパーズファンにしかられそうだが、いずれにしてもそのような背景があるために、この遠征はロデオロードトリップと呼ばれている。
ホームを離れ、毎日顔を会わせるのはチームメイトだけ。その中でお互いを知り合い、絆を深めるという意味合いもこの遠征にはあると言われており、出来栄えが注目を集めるのだ。
今年で19度目のロデオロードトリップ。昨年は2勝6敗、一昨年は史上最低の1勝7敗という厳しい結果だったがどうなるか?

 この日の勝利で15勝11敗としてウエスタンカンファレンス6位につけているスパーズ。ホワイトの言うとおり後半戦に向け重要な試合が続く。

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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