月刊バスケットボール5月号

ルーク・エヴァンス(ファイティングイーグルス名古屋) - FIBAワールドカップ2023アジア地区予選Window1男子日本代表候補名鑑

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ルーク・エヴァンス(30) C 203cm/100kg ファイティングイーグルス名古屋(カリフォルニア・バプティスト大学/アメリカ)
G=10(5) M=22:51 P=11.9 FG%=57.5% 3P%=16.7% FT%=43.3% R=5.9 A=1.4 TO=0.8 S=1.40 B=0.60

G=出場試合数(先発回数) M=出場時間 P=得点 FG%=フィールドゴール成功率 3FG%=3P成功率 FT%=フリースロー成功率 R=リバウンド数 A=アシスト TO=ターンオーバー S=スティール B=ブロック

 

 2014年から日本のクラブでプレーしているルーク・エヴァンスは、今年1月に日本国籍を取得した帰化枠のプレーヤーだ。今シーズンのFE名古屋を含め、これまでに9チームに在籍したジャーニーマンであり、その観点から見れば、さまざまな環境に対する適応力の高さも一つの特徴として評価すべき存在なのかもしれない。


今回は24人の代表候補の中で唯一、B2のクラブからの招集。そのためほかの候補メンバーとスタッツの相対的な比較を単純にはできないが、B1同様にフィジカルでレベルの高いビッグマンがそろうB2で平均11.9得点、5.9リバウンドは、やはり戦力としての期待が膨らむ数字だ。


本人は11月22日に行われた合宿期間中のズーム会見で、「当然うれしくて、このチームに候補として呼ばれてとても光栄な思いです。今はとても幸せな思いです(Obviously, I’m very happy. I feel very honored to be selected to this team as their candidate. So, very happy right now)」と喜びを語っている。「力になれるよう全力で頑張って、チームが向上して勝てるように何でもやりたいです( I guess my goal is just to bring a lot of energy and try to do whatever I can to help the team to get better and win the games)」


今回の24人の中には30歳以上が6人含まれているが、エヴァンスはそのうちの一人で年長の部類に入る。しかし若手も含めてチーム内ではうまく溶け込んでいる様子で、「皆力を証明したい気持ちで集まって、全員が日々向上しようと頑張っていますからね(Everyone has something to prove. So, everyone is working hard and trying to get better every day)」と話している。


トム・ホーバスHCのバスケットボールに対しても、「僕のスタイルに合っているんです」好感触を持っている。「僕のスタイルと、コーチたちがチームに欲しがっているものが良く適合しているみたいなんですよね。速く、トランジションをしっかりやって、どんどん走るバスケットでプレッシャー・ディフェンスをやっていきます。これは僕も入っていきやすいスタイルですよ(I think my play style is coaches what-you-wants on the team and their play style kind of match pretty well. It’s just been like faster, transition, get-out-and-run and plays pressure defense. So, I feel like I fit that style pretty well)」


日本代表にはサイズの点で突出したビッグマンがいない分、エヴァンスのサイズとスキルセットでスピードを生かして戦える人材にはニーズが高いかもしれない。スモールボールで重要な役割を果たす期待を感じさせるプレーヤーの一人だ。

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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