2020年度 第1回全国U15バスケットボール選手権大会
Jr.ウインターカップ2020-21

【日程】2021年1月4日(月)~1月7日(木)

【会場】武蔵野の森総合スポーツプラザ

Jr.ウインターカップ2020-21新着ニュース

2021年01月8日

【Jr.ウインターカップ】最終日戦評 男子決勝 秋田市立城南中学校 91-70 NLG INFINITY

記念すべき第1回のJr.ウインターカップ初代王者となった城南。“バスケ王国”秋田の底力を見た感もある

 

大人びたバスケットボールで秋田市立城南中学校が頂点に

 

 センターコートでの決勝の舞台に残ったのは秋田市立城南中学校(以下城南)とNLG INFINITY(群馬)。両者にはそれぞれ強力なに持ち味があり、#6佐々木 陸と#5小川瑛次郎の“1-2パンチ”を軸としてち密なバスケットボールを展開する城南が、今大会屈指のビッグマン、195cmの#0川島悠翔を擁するNLG INFINITYに対してこれまで同様の落ち着いたチームプレーをできるかが勝負のポイントと思われた。逆にNLG INFINITY側はその川島を軸として、大人びた試合運びに本領を発揮できるか。そんな点に注目して試合を見た。

 

 試合は序盤から点の取り合い。城南は小川が、NLG INFINITYは川島が共にエースらしく第1Q終了までに2ケタ得点を記録する。流れを変えたのは、22-21の城南リードで突入した第2Qの城南ディフェンス。このクォーターに入って川島へのマッチアップを小川から佐々木に変えると、川島に変化が出始めた。第1Qの小川とのぶつかり合いで消耗した川島を第2Qに佐々木の巧みなディフェンスがほんろうした形だ。相手エースのスローダウンで城南はオフェンスも好転し、あれよという間に2ケタ得点差を築いてしまった。

 

 それでも前半だけで14得点と9リバウンドを記録していた川島が、第3Q開始そうそうに足を痙攣させてしまう。顔をしかめてベンチに下がる川島をよそに、城南は自分たちのバスケットボールを悠々と展開した。

 

痛恨の第3Q離脱に涙の川島


 城南はボール運びで決して慌てない。第3Q 半ばまでターンオーバーがゼロだったことは、そのバスケットボールIQの高さを示すデータだ。ディフェンスではボールハンドラーのゴールラインに立ちはだかり、巧みなポジショニングとフットワーク、ハンドワークで一つ一つの得点機を困難なものに変えていた。一方で自らのオフェンスではスクリーンとカットをうまく使ってミスマッチを生み出してはボールをエースの手元に渡し、楽な流れで得点を奪った。佐々木、小川だけでなくコートに立った全員が絆を感じさせ、もくもくと小さなことを40分間やり続けた結果、最終的には91-70と思わぬ大差をつけて今大会の初代王者の座に立つこととなった。

 

 NLG INFINITYも黙って引き下がっていたわけではなく、この試合で19得点を挙げた#1増田聖大、同じく16得点を記録した#11高橋駿介らを中心に、エース不在の中第4Qで城南を3点上回る健闘を見せたことは特筆に値する。

 

 試合後、小川はインタビューで開口一番「疲れました」と素直な心境を言葉にした。「調子が悪くても僕を信頼してボールを回してくれたチームメートに感謝します」。一方#4中野珠斗は「チームの目標である結束を意識して」練習通りのプレーができたからだと思います」と勝因を分析した。

 

 敗れたNLG INFINITYの川島は「学ぶことの多かった試合だと思います。すごく相手のディフェンスが上手で、うまくいかないプレーが続いたので、今回の失敗を今後に生かしていきたいと思います」と悔しさを言葉にした。試合後のコートサイドでは、涙で目をはらした川島のそばに城南の中野、小川、佐々木の3人が駆け寄り言葉を交わすシーンもあったが、「お互い頑張ったな」という思いやりの言葉がそばにいなくても聞こえてきそうな、心温まる瞬間だった。

 

 “初代優勝監督”となった栄田直宏HCは次のように今大会を振り返った。「初めての大会で、1月で、クラブチームも含まれたこのレベルで昨日・今日はダブルヘッダーなので、選手の体力やいろんなことを調整するのが難しかったのですが、選手の体力や体の調整、コロナの予防などさまざまなことが普通ではなかった中で集中力を切らさずに最後まで戦ってくれて、非常にうれしいです」。選手たちをねぎらう言葉から、コロナ感染拡大下の困難な状況で最終日まで大会を継続できた安堵感も感じられた。

 

佐々木(左)のディフェンスに挑む今大会屈指のビッグマン川島。足のけいれんにより途中離脱を余儀なくされた

 

秋田市立城南中学校 91(22 24 23 22)
NLG INFINITY 70(21 10 14 25)

 

秋田市立城南中学校トップパフォーマー
#5小川 瑛次郎(31P, 3PFG 3/6, 2PFG 11/22, 11R, 2A, 2S)、#8高橋 峻大(23P, FG10/14, 11R, 2A, 3S, 1B)、#6佐々木 陸(20P, 16R, 5A, 2S, 1B)

 

NLG INFINITYトップパフォーマー
#1増田 聖大(19P, FG8/11, 6R, 6A, 1S)、#0川島 悠翔(16P, FG7/15, 9R)、#11高橋 駿介(16P, FG6/12, 3R, 2S)


【今大会男子ベストファイブ】
#5 小川 瑛次郎(秋田市立城南中学校 3年)
#6 佐々木 陸(秋田市立城南中学校 3年)
#0 川島 悠翔(NLG INFINITY 3年)
#11 内藤 耀悠(レバンガ北海道 U15 3年)
#9 高田 将吾(奥田バスケットボールクラブ 2年)


写真/JBA
文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)

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