日本代表

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2021/09/01

車いすバスケ女子日本代表、オランダの高さに屈す – 9/3(金)5・6位決定戦へ

 東京2020パラリンピックの車いすバスケットボール女子は、8月31日から決勝トーナメントに突入。グループAを3位で通過した日本代表は、最終第5試合でグループB2位のオランダ代表と対戦した。

 

 勝てば世界の4強入りという大きな機会を迎えた日本代表だったが、高さのあるハイポインターのマリスカ・ベイエル(持ち点4.0)に左ショートコーナーから先制ゴールを奪われると、その後もベイエルにボールを集めペイントでの得点を狙うオランダ代表を相手に、厳しい展開となった。

 

 序盤の日本代表は、得点機をうまく生み出していた。最初のオフェンスでは網本麻里(4.5)と北間優衣(1.0)の右サイドでのピックプレーから、北間がうまくゴールに向かってスリップしたところに網本のパスが通りレイアップ。このプレーは惜しくもボールがリムに弾かれたが、再びベイエルにゴール下で得点を奪われた後、次のオフェンスではフリースローライン付近でボールを受けた網本が、鋭いフェイクでディフェンダーをかわしてミドルショットを成功させ2-4とした。

 

 ベイエルに6得点目を奪われた後の3度目のオフェンスでは、ボールを持つ藤井郁美(4.0)と柳本あまね(2.5)が左サイドで2対2を展開。トップで待つ萩野真世(1.5)に藤井がボールを返したタイミングでうまくインサイドに切れ込んだ柳本に、萩野のラストパスが通った。柳本のショットはベイエルの高さに阻まれたものの、返しのディフェンスではその柳本が、素早い戻りからボールを持つイルセ・アーツにプレッシャーをかけターンオーバーを誘う(記録上はイツケ・フィッセルのターンオーバー)など、懸命に対抗した。

 

 ただ、高い位置から放り込む頭越しのループパスをゴール近くに通されると、やはり高確率の得点機につながってしまう。第2Q2分過ぎにはベイエルが早くも20得点に到達。その後もオランダ代表のオフェンスは勢いを増し、最終的に日本代表は24-82で敗れた。ベイエルは試合を通じて38得点、11リバウンドの爆発ぶりだった

 

 一方的な展開となっても、日本代表は闘志を見せ続けた。第3Q半ばには、フロントコートにボールを持ち込んだ柳本がそのままトップから思い切りよく3Pショットを放ち、これがみごとにネットを揺らす。これは日本代表にとって、今大会2試合目の対イギリス代表戦で小田島理恵(2.5)が決めて以来、チームとして2本目の3Pショット成功だった。

 

 登録12人全員が力を合わせて戦った。全員出場だけではなく、全員がフィールドゴールかフリースローで得点機を得、そのうち8人が得点を記録し、10人がリバウンドを1つ以上掴つかんでいた事実からも、それが伝わってくる。

 

 2000年のシドニー大会以来となるメダル獲得はならなかったが、日本代表にはまだ最後に、9月3日(金)の15時から行われる5・6位決定戦という大きな仕事が残っている。相手は予選ラウンドで点差をつけられて敗れたカナダ代表だ。

 

 グループAの最終戦では、この日準決勝進出を決めたドイツ代表に対して最終局面までリードを奪う大健闘を見せた日本代表。本来の力を発揮できれば、カナダ代表との再戦で、前回とは異なる結果を手にすることもできるはず。チームと関係者はもちろん、今大会で初めて車いすバスケットボールの魅力に引き込まれた大勢の人々を含む全国のファンにとっても、もう一度心を一つにする機会だ。


☆女子準々決勝試合結果(8月31日、有明アリーナ)
アメリカ(グループB3位)63-48カナダ(グループA2位)
カナダ  48(10 13 09 16)
アメリカ 63(12 21 12 18)

※アメリカは準決勝進出、カナダは5・6位決定戦へ


ドイツ(グループA1位)57-33スペイン(グループB4位)
ドイツ  57(16 08 19 14)
スペイン 33(13 06 05 09)

※ドイツは準決勝進出、スペインは7・8位決定戦へ


中国(グループB1位)47-33イギリス(グループA4位)
中国   47(14 13 11 09)
イギリス 33(05 09 10 09)

※中国は準決勝進出、イギリスは7・8位決定戦へ


オランダ(グループB2位)82-24日本(グループA3位)
オランダ 82(28 18 20 16)
日本   24(06 06 08 04)

※オランダは準決勝進出、日本は5・6位決定戦へ


☆9・10位決定戦(8月31日、有明アリーナ)
オーストラリア(グループA5位)71-32アルジェリア(グループB5位)
オーストラリア 71(27 15 17 12)
アルジェリア  32(08 09 07 08)
※オーストラリアの9位、アルジェリアの10位が確定

 

文/柴田 健(月バス.com)
(月刊バスケットボール)

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