月刊バスケットボール5月号

“篠山センセーの 上手くなりたきゃ、考えろ!”特別編「今、振り返る2019-20シーズン」

 7月22日発売の最新号、『月刊バスケットボール9月号』の“篠山センセーの 上手くなりたきゃ、考えろ!”は特別編第1弾と称して、改めてBリーグ2019-20シーズンを振り返ってもらった。

 

 篠山センセー自身にとってはケガとの戦いでもあり、苦しいシーズンとなったが、その中で感じたこと、得たもの、来季につなげていきたいものをたっぷりと語ってもらった。ここではその一部を紹介したい。

 

超満員のとどろきアリーナ

 

――横浜アリーナでの開幕戦からチームとしてものすごくかみ合っている印象を受けました。

 一番の要因はニック(ファジーカス)、ジェイ(ジョーダン・ヒース)、マティ(マティアス・カルファニ)のバランスが本当に良かったこと。ニックのウィークポイントを補える2人だったし、人間的にもすごくナイスガイです。ペリメーター陣は長年やっているメンバーが多いので、彼ら3人がスムーズに機能するとチーム全体の歯車もうまく回るような感覚があります。でも、僕らからすると開幕戦はまだまだギクシャクしていました。ターンオーバーを19本もしましたし、ある意味で開幕戦らしい粗削りな部分もたくさんありました。そんな中でもディフェンスの質や強度は宇都宮にも負けていませんでしたよね。たくさんのエラーがあったにもかかわらずリズムを崩さずにできたのはディフェンスによるところが大きくて、そこに手応えはありました。

 

――シーズン中盤以降は篠山選手自身をはじめケガ人が多いシーズンでしたが、大崩れせずにリーグ最高勝率を維持できた要因はどこにあったのでしょうか?

 いろいろな要因がありました。コーチ陣の選手に対するアプローチが本当にうまくてリズムに乗せてもらえましたし、賢次さん(佐藤賢次HC)は常に「コートに出ているときはフルスロットルで、交代した選手がまた全力でやる。それの繰り返し」と言っていました。AC陣も選手一人一人の特徴や武器をしっかりと把握していましたし、細かな部分まで突き詰めて意見をくれました。コーチングスタッフは昨季を語る上では欠かせない存在でしたね。

 戦術面ではディフェンスが崩れなかったことが大きいです。本当に細部までこだわってやれること、やれないことをしっかりと判断した上で、選手個人の特徴を生かしつつ弱点を消していきました。例えばジェイやマティに求めることと、ニックに求めることは全く違います。全員が特徴を生かしつつ連動したディフェンスシステムを作れたことで、誰が出ても大崩れしなかったと思います。

 

――クラブとしても『ホスピタリティNo.1クラブ』と『ソーシャルメディア最優秀クラブ』も受賞しました。

 めちゃくちゃうれしいです。4年目にしてこういう賞に届くとは正直、思っていなかったです。『もっと時間がかかるだろうな』って思っていました。企業チームからプロクラブになったときがターニングポイントでした。東芝のバスケットボール部から川崎市に根付く川崎ブレイブサンダースというクラブになるまでの過程で、いろいろな方がいろいろな苦労をされてきたと思います。この2つの賞はクラブを作っていく上で尽力してくださった、東芝のクラブ運営者の方々にも改めて良いニュースとして届いたらいいなと思います。そういうしっかりとした土台があってこその今のDeNA体制での川崎ブレイブサンダースです。いろいろな方のおかげでこんなにスピーディーにとどろきアリーナの雰囲気が一変したのは、素直にうれしいです。

 

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(月刊バスケットボール)



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