月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2021.01.28

琉球ゴールデンキングスが快勝、西地区2位でシーホース三河に食らいつく - BリーグB1第18節

牧 隼利は第3Qに見せ場を作った

 

今シーズン琉球最大の32点差勝利

 

 第18節を終えたB1の首位攻防戦は東西両地区とも激戦状態。東地区はトップを走る宇都宮ブレックスがアルバルク東京に59-83で敗れ、横浜ビー・コルセアーズに75-64で勝利した千葉ジェッツに1ゲーム差に迫られている。一方西地区は首位のシーホース三河が京都ハンナリーズを82-70で、そして2位の琉球ゴールデンキングスは滋賀レイクスターズを84-52で下し、1ゲーム差のまま順位を保った。


この日、両地区の上位2チームで最も盤石だったのが、ホームの沖縄市体育館に滋賀レイクスターズを迎えた琉球だ。84-52の32点差は今シーズンの最大得点差勝利。前節アウェイで戦った対京都2連戦は共に接戦となり、日曜日の試合を落としたが、この日はそのうっぷんを晴らすかのような快勝だった。


序盤は主導権を巡って激しい攻防となったが、第2Qになると今村佳太がヒートアップ。ショットクロックぎりぎりで決める3Pショットなどこのクォーターだけで11得点を稼ぐ活躍(試合全体では14得点)で勢いをもたらすと、チームディフェンスとリバウンドにも拍車がかかり一気に畳みかけた。滋賀は第2Q開始から約 4 分間を無得点に抑えられ、前半終了までに琉球は 34-22と12 点のリードを積み上げていた。

 

「ディフェンスから」の意識が勝利につながる


後半も琉球は一段と勢いづいていく。ジャック・クーリーとドウェイン・エバンスが次々にゴールを決め、第3Q残り7分1秒に⽥代直希が3Pショットを決めた時点で46-26と点差は20に。以降も牧 隼利の巧みなユーロステップからのドライブや、牧からエバンスへと渡るアリウープなどオフェンスで多くの⾒せ場を作っただけでなく、セドリック・シモンズの強烈なブロックショットや船⽣誠也の執拗なディフェンスなど、チームとして掲げる「ディフェンスから」の意識を随所に見せる戦いぶりで滋賀を圧倒した。


結局後半だけでも50-30と20点差をつける圧勝だったが、藤田弘輝HCは「(前節で)悔しい敗戦を経験し、あらためてキングスがどういうチームでどのようなバスケットボールをしたいのかを、チームで再確認して試合に挑みました。どのチーム相⼿でも今⽇のようなディフェンスから⼊るキングスらしい試合展開ができるよう、しっかりと準備を取り組んで⾏きたいと思います」と気持ちを引き締めていた。牧も同じくディフェンスから試合を作ることを話し合って臨んだことを打ち明け、「その共通認識を再確認できたことが勝利につながったと思います」と勝因を分析した。見せ場を作った第3Qのオフェンスについて聞かれると、「自分の持ち味は、アタックを仕掛けながらも状況判断をしてパスができるところだと思っています。今⽇の第3Qはそういった強みを表現することができ、結果へつながりました」と胸を張った。


琉球の次節は1⽉30⽇(⼟)、31⽇(⽇)に豊橋市総合体育館で行われる対三遠ネオフェニックス2連戦。三遠は現時点で西地区9位の7勝23敗だ。

 

藤田弘輝HCは勝って兜の緒を締めていた

 

【18節終了時点の順位】
☆東地区
1 宇都宮ブレックス(24勝6敗 .800)
2 千葉ジェッツ(23勝7敗 .767)
3 サンロッカーズ渋谷(21勝9敗 .700)
4 富山グラウジーズ(20勝10敗 .667)
5 秋田ノーザンハピネッツ(20勝10敗 .667)
6 川崎ブレイブサンダース(19勝11敗 .633)
7 アルバルク東京(18勝12敗 .600)
8 横浜ビー・コルセアーズ(10勝20敗 .333)
9 新潟アルビレックスBB(9勝21敗 .300)
10 レバンガ北海道(9勝 21敗 .300)

☆西地区
1 シーホース三河(22勝8敗 .733)
2 琉球ゴールデンキングス(21勝9敗 .700)
3 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(17勝13敗 .567)
4 大阪エヴェッサ(16勝14敗 .533)
5 信州ブレイブウォリアーズ(12勝18敗 .400)
6 島根スサノオマジック(10勝20敗 .333)
7 滋賀レイクスターズ(10勝20敗 .333)
8 京都ハンナリーズ(8勝22敗 .267)
9 三遠ネオフェニックス(7勝23敗 .233)
10 広島ドラゴンフライズ(4勝26敗 .133)

 

写真/B.LEAGUE

文/柴田 健(月バス.com)



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