月刊バスケットボール6月号

Bリーグ

2021.03.03

ライジングゼファーフクオカと福岡県警察が共同で交通事故防止をねらった反射材着用キャンペーンの実施について

 

 夕暮れどきから夜間にかけて増加傾向にある「車×歩行者」の交通死亡事故の抑止には、反射材の着用が有効だ。しかしその着用率が低いために交通事故防止が思うように実現できていないのが現実だ。
福岡県八女警察署の福永甲史交通課長は、福岡県久留米警察署交通第一課長だった昨年、反射材の着用率を上げるためには「身に着けたくなる」反射材が必要と考えた。そこで地域貢献を活動の柱としているライジングゼファーフクオカにコラボレーションを打診、チームロゴをモチーフとした反射材を用意することとなった。
この反射材は選手とスタッフも着用することから、ブースターがごく自然にチームの一体感を共有して「身に着けたい」と感じられるアイテム。2月27日・28日に久留米アリーナで行われたB2公式戦・対ファイティングイーグルス名古屋戦では、『「身に着けよう、あなたを守る反射材」運動』と題し、ティップオフ前にチアリーダーのRsunZ、チームマスコットの神くん、MC担当U-LAW、久留米警察署員、福岡県警察マスコットキャラクターふっけい君とともにセンターコートに立った福永課長が、ブースターに反射材の有効性について訴えるとともに、コラボ反射材を両日とも1000個(合計2000個)配布する反射材着用キャンペーンを実施。県民、市民を交通事故から守りたいという願いが込められたコラボレーションに、ブースターからも大好評を得ていた。
福永交通課長は今回のキャンペーンを発端に、バスケットボールにとどまらず他のプロスポーツチームや企業にも反射材をさまざまな場面で採用する機運が広がることをねらっているという。ファンの立場から「チームロゴやマスコットキャラクターの反射材が欲しい、身に着けたい」という声が上がり、その声を受けたチームが交通事故抑止という社会貢献活動に取り組むアイテムとして、またチームの一体感を生み出す販促グッズの選択肢の一つとして反射材を用意するような流れになれば、着用の輪も力強く広がっていきそうだ。実際、月刊バスケットボール公式ツイッターでこの反射材を紹介した際には、興味を持ってメッセージ付きでリツイートしてくれた閲覧者もいた。

 


 


そのような例の一つとして、ウイルス感染抑止を目的としたマスク着用の例がある。コロナ過でマスク着用が当たり前となった昨今、企業やスポーツチームがオリジナルのマスクを作成・販売するようになっている。消費者側も、いまやマスク着用を身だしなみやおしゃれの一環と捉え、個人の趣味や趣向にあうものを選ぶ時代になっているのだ。
オリジナルブランドのロゴやエンブレム等をモチーフとした反射材を作成・配布することで、マスクと同じように一人一人が趣味・趣向にあう反射材を身に着けるトレンドを生み出すというのが、福永交通課長の最終的なゴール。そうなれば多くの人々を交通事故から守ることができるに違いない。

 

文/柴田 健(月バス.com)

(月刊バスケットボール)



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