月刊バスケットボール6月号

【インターハイ2019】月バス PICK UP GAME 7.30/明成(宮城)vs.北陸(福井)

序盤から北陸に圧倒された明成
未完成なチームが多くの課題を持ち帰る

 

 

 第4シードの東北王者・明成(宮城)が、3回戦で姿を消した。相手は北信越3位の北陸(福井)。1回戦で市船橋(千葉/91−86)を、2回戦で東海大付諏訪(長野/86−71)を下して破竹の勢いに乗る北陸に序盤から圧倒され、1Qで14点ビハインドを負った明成は、最後まで追い付けずに70−75で敗れた。

 

 明成は、マンツーマンディフェンスで通した前日の飛龍(静岡)戦から一転して、立ち上がりから2−3のゾーンディフェンスを講じた。インサイドを手堅く守り、北陸の大黒柱#10ダンテ・スレイマニに得点を許さない。ただ、相手の激しいマンツーマンディフェンスに対して、逆に自分たちの得点が伸び悩んでしまう。得点源の一人である1年生の#8山﨑一渉は厳しいマークに遭い、#6菅野ブルースらが単発で決めるもなかなか波に乗り切れなかった。その間、北陸は#5髙橋颯太や#14小川翔矢の3Pシュートが気持ち良く決まり、22-8と大幅なリードを奪って1Qを終える。

 


序盤から北陸に圧倒された明成
未完成なチームが多くの課題を持ち帰る

 

 

第4シードの東北王者・明成(宮城)が、3回戦で姿を消した。相手は北信越3位の北陸(福井)。1回戦で市船橋(千葉/91−86)を、2回戦で東海大付諏訪(長野/86−71)を下して破竹の勢いに乗る北陸に序盤から圧倒され、1Qで14点ビハインドを負った明成は、最後まで追い付けずに70−75で敗れた。

 

 明成は、マンツーマンディフェンスで通した前日の飛龍(静岡)戦から一転して、立ち上がりから2−3のゾーンディフェンスを講じた。インサイドを手堅く守り、北陸の大黒柱#10ダンテ・スレイマニに得点を許さない。ただ、相手の激しいマンツーマンディフェンスに対して、逆に自分たちの得点が伸び悩んでしまう。得点源の一人である1年生の#8山﨑一渉は厳しいマークに遭い、#6菅野ブルースらが単発で決めるもなかなか波に乗り切れなかった。その間、北陸は#5髙橋颯太や#14小川翔矢の3Pシュートが気持ち良く決まり、22-8と大幅なリードを奪って1Qを終える。

 

 それでも、明成は慌てなかった。「うちはみんな下級生だから、追われて逃げるレースよりは追い掛けるレースの方がいいかなと思っていた」と佐藤久夫コーチ。“ここ”という逆転の機会をうかがいながら、粘り強く食らい付く。2Qには#4小川祥英らの活躍で一時4点差に縮め、前半を終えて32−40と8点差。3Qには6点差と、終始追い掛ける苦しい展開ながらも、じわじわとその差を詰めていった。

 

 しかし、北陸は一枚上手だった。躍動したのがシックススマンの#15土家拓大。かつて福岡大附大濠で明成を破ったこともある土家大輝(早稲田大)の弟で、緩急のあるプレーで相手をほんろうできる選手だ。大型チームである明成のディフェンスをスルスルとかわしてかき回し、仲間へのアシストやフローターなど難しいシュートを決めて会場を沸かせる。土家を起点に北陸は内外角バランス良く得点を重ね、明成を振り切って5点差で逃げ切り勝利。価値あるベスト8進出に、歓喜を爆発させた。

 

緩急のあるプレーで躍動した北陸#15土家

 

「“ここ”というときの決め手、決定力というのが欠けていたかもしれません」と佐藤コーチ。また、ディフェンス面でも終盤に足が止まってしまい、粘り強さを継続できなかった。全国一の高さを誇る明成だが、まだ主力の多くが下級生であり、大型チームの成熟には時間がかかる。「まだ全然バスケットが作れないですね。ほとんどの選手が高校に入ってからポジションアップしているので、当然完成もしていませんし、これからのチームです。ただ、それにしてももう少し、最初から戦えたのではないかと思いますが…」と佐藤コーチ。試合後のミーティングでは、選手たちに「負けるべくして負けたんだ。ここからやり直しだ」と語りかけ、再起を求めていた。

 

 

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(月刊バスケットボール)



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