【インターハイ2019】月バス PICK UP GAME 8.1/福岡第一vs.開志国際(新潟)

昨夏の覇者vs.昨冬の覇者の戦い!
連覇の夢散り、開志国際の夏が終わる

 

 男女準決勝が行われた8月1日。この日、大きな注目を集めたのが開志国際(新潟)vs.福岡第一の男子準決勝だ。昨夏の覇者と昨冬の覇者による真っ向勝負とあって、ハイレベルな熱戦が期待された。

 

福岡第一のエース#8河村勇輝

 

 今年、交歓大会を含めれば両者はこれで3回目の対戦だ。1度目は3月中旬の「おきなわカップ」で、福岡第一が70−68で辛くも逆転勝利。2度目は3月末の「KAZU CUP」で、福岡第一が83−39の完勝。2連敗中の開志国際にとっては“三度目の正直”で挑む戦いであり、連覇を目指すために超えなければいけない壁と直面することになった。

 

 立ち上がりこそ12−2と一気に福岡第一がリードしたが、開志国際もすぐに追い上げ、前半は34−28と福岡第一の6点リード。ロースコアな展開は、出だしからゾーンディフェンスを駆使して失点を防いだ開志国際ペースだったといえるだろう。

 

開志国際の司令塔#4髙木拓海

 

 しかし、開志国際・富樫英樹コーチが「前半はディフェンスも効いたのですが、40分は続かないですね。こちらのゾーンに相手も慣れてきましたから」と言うように、3Qから福岡第一の攻撃力が威力を発揮し始める。また、「自分たちがどう点を取っていくかが最大のポイントになると話していたのですが、どうしても後半は点が止まり、結局、ジョーンズ(大翔)と(ジョフ・)ユセフ頼みになってしまいました」と、相手の圧の強いディフェンスを受け、ボールや人の動きが止まってしまった。3Qだけ見れば6−19と攻防で圧倒された開志国際は、4Qも追い付くには至らず、55−81で試合終了となった。

 

 福岡第一のエース#8河村勇輝は、11得点、12リバウンド、12アシストのトリプルダブルに加えて、4本のスティールにも成功するなどさすがの活躍。また、#46小川麻斗もゲームハイの23得点を挙げ、勝負どころでチームをけん引した。開志国際にとってはこの2ガードの攻防にわたる活躍がやはり痛かったようで、「1、2番のガードの差が出ましたね。後半はあおられて、バスケットが展開できなくなった」と富樫コーチ。開志国際の#4髙木拓海は「自分がゲームを崩してしまったと思います」と悔しさをにじませ、#12ジョーンズ大翔も「髙木さんがプレッシャーをかけられていたので、自分が途中でポイントガードをやる作戦に変えたのですが、あまり練習していない形なのでなかなかうまくいかなかったです」と課題を述べた。

 

終盤、控えの3年生のシュートに歓喜する福岡第一

 

 こうして幕を閉じた開志国際の夏。ただ、昨年は夏に優勝した時点で燃え尽きたところがあり、ウインターカップに向けたモチベーション面が難しい年でもあった。だからこそ「今度は悔しさで終わっているので。ウインターカップに向けて、もう1回鍛え直したいですね」と富樫コーチ。敗戦を糧に、この冬さらに成長した姿を見せることだろう。

 

 

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(月刊バスケットボール)



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