月刊バスケットボール5月号

【近畿インターハイ2015記者の目】波乱の2回戦〜月バス展望反省会〜

※インターハイ期間、現地で記者の感じたこと・見たことを編集部ブログでお伝えしていきます。   「このチームは星2つ・・・、いや、2.5にしようか、悩むな・・・」 大会前、こんな会話が編集部内で出てくると、いよいよ全国大会の季節がやってきたことを実感する。“星”が一体何を意味するのか、月バス愛読者の方の中には、ピンと来る方がいるかも知れない。   “星”とは、月バス編集部が出場チームそれぞれにつける大会予想だ(写真)。前評判の高いチームほど星が多く付き、星が5つとなれば、優勝の大本命ということになる。毎年恒例、月バスの名物企画とも言える。  

  星の数は、これまでの取材や大会結果をもとに判断するのだが、これがなかなか頭を悩ませる。勝負の世界に波乱はつきものだし、高校生は短期間で一気に化けることも珍しくない。そもそも夏・秋・冬の3つの全国大会のうち一番初めとなる夏のインターハイは、まだまだどのチームも成長過程にあり、各校の勢力図が非常に未知数なのだ。   ・・・と、ここで言い訳がましく説明するのにも、理由がある。   大会2日目の2回戦、こちらの予想を覆す『下克上』が数多く巻き起こったからだ。   なんといっても、前年王者の福岡大附大濠(星4つ)をいきなり撃破した、北陸(星2.5)は“あっぱれ”の一言。さらに、北信越王者の北陸学院(星3つ)を下した飛龍(星2つ)、また、近畿王者の洛南(星3.5)を破った帝京長岡(星2.5)も、チームを勢いに乗せる大きな白星を手に入れた。   もっとも、番狂わせは男子だけではない。女子も、神奈川2位で全国初出場となった横浜清風(星1つ)が、北信越大会で優勝していた足羽(星2.5)相手に延長戦の末、アップセットを成し遂げた。女子は初日の1回戦でも、東海大会ベスト8の駿河総合(星1つ)が関東準優勝の山村学園(星3つ)を破る波乱が起きている。  

(写真:試合終了と共に歓喜する横浜清風)   “勝負に絶対はない” そんなスポーツの醍醐味を、あらためて感じさせられた大会2日目。同時に、「あのチームはもう星1つ増やすべきだったな・・・」と、内心反省しきりだったのは、ここだけの話だ。   ベスト8を決める3回戦も、ますますの熱戦が繰り広げられることだろう。 とにもかくにも、“下克上”を果たしたチームの皆様、おみそれしました!   (月刊バスケットボール)  

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