月刊バスケットボール5月号

中学(U15)

2022.08.23

【全中2022】大阪薫英女学院と今季4度目の対戦。全国の舞台で初勝利を目指す樟蔭

 

 8月22日、「第52回全国中学校バスケットボール大会」大会2日目、女子の樟蔭(大阪)が決勝トーナメント1、2回戦を勝ち抜き、見事、初出場で準決勝進出を果たした。

 

全中2022全試合配信『バスケットLIVE』

 

 大会初日の予選リーグを1勝1敗のグループ2位で通過した樟蔭。決勝トーナメント1回戦は八王子一(東京)に対して、3Qを終えて54‐46とリードしていた試合を同点に戻されて延長戦に突入するが、辛くもこれを2‐0で制し2回戦へ。そして、続く豊野(埼玉)との試合も3Qを終えて59‐51のリードから、4Qの豊野の猛攻を何とかしのいで、72‐71と首の皮一枚の危うさで勝利を手に入れた。

 

 「1本守って1本決める」というシンプルなプレースタイルをコート上で体現する樟蔭。司令塔としてチームをコントロールするのは♯4佐藤恵奈(159㎝)、そして得点源として大きな役割を果たすのはチーム最長身(169㎝)の♯5金澤杏だ。♯4佐藤は1回戦で8アシスト、5リバウンド、♯5金澤は1、2回戦とも5本の3Pシュートを決めたのをはじめ内外にわたる活躍で、1回戦は23得点、2回戦は24得点を挙げた。

 

 準決勝進出を決めた2人は、満面の笑みで勝利を振り返った。
「今までこの舞台を目標に頑張ってきたのでめちゃくちゃ嬉しいです。(試合の終盤で追い上げられても)自分たちは気持ちで負けていなかったと思います。チームメイトとも、常に勝つことだけを考えて話し合っていました」(♯4佐藤)
「最後は焦ってしまいましたが、コーチの指示で、『1本守って1本決める』という樟蔭のフレーズを思いだし、それを意識することで勝ち切ることができたと思います」(♯5金澤)

 

司令塔として見事な働きでチームを引っ張った♯4佐藤

 

獅子奮迅のプレーでチームを勝利へと導いた#5金澤

 

 大会最終日となる23日は、準決勝で大阪薫英女学院(大阪)との対戦を迎える。頂点に立つためには、超えなければならない大きな壁だ。同じ近畿ブロックに属する樟蔭と大阪薫英女学院は、実は今季すでに3度対戦しており、いずれも大阪薫英女学院が勝利を収めているが、♯4佐藤、♯5金澤ともに「次は必ずリベンジします」と意気込む。

 

1、2回戦とも19得点と、♯5金澤に次ぐスコアラーとして大きな働きを見せた2年生の♯14東条琳

 

 指揮を執りつつ選手たちを見守った岡田済子コーチは、「自分のために、チームのみんなのために勝ちたいという思いで頑張ってくれたと思います」と、その真っ直ぐな戦いぶりをたたえた。そして、大阪薫英女学院との準決勝について、「いつもお手本にさせていただいています。同じ舞台に立てることがびっくりです」と感謝の念を表しつつ、挑戦者として大一番に臨む選手たちを、最大限の力で支える静かな決意をその瞳ににじませていた。


取材・文〇月刊バスケットボール編集部
写真〇山岡邦彦

 

全中2022全試合配信『バスケットLIVE』


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