月刊バスケットボール5月号

【全国ミニバス2022】イケメン双子兄弟&超奇抜な髪形! 個性豊かなメンバーで初の大舞台を戦った乙女EGRETS(栃木)

 今大会、念願の初出場を果たした乙女EGRETS(栃木)。「1、2、3、TEAM!」というかけ声とともに気合いを入れ、コート上の選手、ベンチの仲間、コーチ陣、そして保護者が一体となって2日間の戦いに臨んだ。

 

 全力で臨んだ3試合の結果は1勝2敗。惜しくも負け越してはしまったが、初めて経験した大舞台は得られるものも多く、選手たちにとってはこれからバスケットを続けていくうえで大いに刺激になったようだ。

 


全国ミニバス初出場を果たした乙女EGRETS

 

 #7日渡晴斗と#8日渡陸斗(ともに6年生)は双子の兄弟で、そろって小学校1年生からバスケを始めた。晴斗は167㎝、陸斗は165㎝と決して小さいわけではないが、3試合を振り返っての感想を尋ねると、晴斗は「全国にはどんなチームがいるのかなと気になっていたのですが、いろいろな試合を見て、大きな選手がたくさんいたのでビックリしました。1試合目(三重県・河芸クラブ)でマッチアップした相手(♯8白谷柱誠ジャック)は183㎝もあって、あんなでっかい子についたのは初めてだったので、すっごく力が強くてたいへんでした」と実に素直な答え。一方、陸斗は「2日で3試合を戦って、足が速い子もたくさんいて体力も限界でした」と語りながらも、力を尽くして戦った充実した表情を見せていた。

 


リバウンドで奮闘を見せる#7日渡晴斗


柔らかなリストワークでパスを放つ#8日渡陸斗

 

 しなやかな身のこなしでコートを縦横無尽に駆け、柔らかなボールタッチによるシュートも高い精度を誇る晴斗と陸斗。ゴールへとつなぐ早いパス回しでも双子ならではの息の合ったプレーを見せる。「動き出す時に、(2人そろって)同じ足を先に出していると言われたことがあります。多分、右だと思いますが、言われるまで特に意識したことはありませんでした」(晴斗)、「声を出す時に一緒のことを言っちゃって笑われたり、同じタイミングで動き出すと、どっちが先に行けばいいのかわからなくなることがあります」(陸斗)と、楽しそうに2人ならではのエピソードを披露してくれた。

 

 この春からはそろって同じ中学校に進学し、部活動に励む。「まずは頑張って身長は175㎝を超えたい。プレー面では自分の身体能力を生かしていろんな技に挑戦してみたいと思います」(晴斗)、「将来の夢はまだ決まっていないけれど、大人になるまでバスケをやりたいと思っていて、そこまで続けられたらNBA選手を目指したい」(陸斗)と大きな夢を抱く。

 

 ともに憧れの存在だというステフィン・カリー(ウォリアーズ)を目指して、晴斗と陸斗は初めての大舞台、“全国ミニ”で大きなステップを踏んだ。

 


2人そろって大舞台の貴重な経験を積んだ晴斗(左)と陸斗(右)の日渡兄弟

 

 

 乙女EGRETSでは、奇抜な髪形で目を引く選手がいた。♯12秋葉星輝(6年生)だ。左耳の上あたりが、何とバスケットボール型に刈り上げられている。「お母さんのアイデアで、去年の夏休みくらいからこの髪形にしました。バリカンで10分くらい。結構イイと思っています」と本人も満足の様子。そのインパクトの強さに、「カッコいいと思います! 自分は…髪の毛がちょっと短いので(笑)」(日渡晴斗)、「僕もちょっと無理かな…」(日渡陸斗)とチームメイトにも刺激を与えている様子。ただ、中学に上がると校則があるため、この髪形もこの大会限りで見納めとなる。

 


30日の南井上ブルドッグス(徳島)との対戦で、#6宮本ハクとマッチアップする#12秋葉。個性あふれる髪形の2人が技をぶつけ合った

 

 高い身体能力を生かした躍動的なプレーで乙女EGRETSの元気あふれるバスケの一翼を担っている秋葉だが、実はバスケを始めたのは5年生の12月で、まだ1年少々。きっかけはアニメの『黒子のバスケ』だという。
自分の持ち味を尋ねると、「どんなことも全力で頑張る。努力が人一倍できる」と迷いなく答えが返ってきた。秋葉のひたむきなプレーぶりを見ていると、彼の言葉はとても納得のいくもので、その姿勢があったからこそ、バスケを始めてわずか1年あまりで仲間たちとともに全国の舞台に立つことができたのだと分かる。

 


ゴールに対する強い執念を見せシュートに挑む秋葉

 

「全部勝つつもりで戦ったけれど、それでも2つ負けてしまったから、この経験を生かして次はもっと上手くなれるように頑張りたいと思います」。秋葉は、間もなく迎える中学での目標をそのように語った。憧れの存在だというレブロン・ジェームス(レイカーズ)のように、見る者を驚かせ、楽しませるプレーヤーを目指して、秋葉の挑戦は続く。

 


乙女EGRETSの仲間たちと全国の舞台でなにものにも代えがたい時間を過ごした

 

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取材・文/村山純一(月刊バスケットボール)


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