高校生

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2020/11/04

福岡第一、東海大付福岡がハイレベルな福岡県予選を制す!

 福岡県高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ福岡県予選)が、11月3日にアクシオン福岡で最終日を迎えた。4チームによる決勝リーグ方式で、今年は上位2校にウインターカップ出場権が与えられる。決勝リーグ2日目の10月25日時点で、女子は精華女と東海大付福岡が、男子は福岡第一と福岡大附大濠が上位2位以上を確定して全国への切符をゲット。最終日の直接対決で優勝を争った。

 

堅守速攻で福岡対決を制するも
「まだまだ走り足りない」福岡第一

 

 男子の優勝決定戦は今年も“2強”、福岡第一と福岡大附大濠による決戦となった。昨年のウインターカップ決勝戦でも顔を合わせた両チーム。新チームになってからは地区新人で大濠が83−79、県新人で福岡第一が98−76でそれぞれ勝利し、その後はコロナ禍で試合が行われなかったため戦績は1勝1敗という状況だった。約9か月ぶりのライバル対決は全国的にも大きな注目を集め、コートの周りをTVカメラが10台以上取り囲むという異様な雰囲気。新型コロナウイルス感染拡大防止のため入場者を制限しての開催となったが、会場は試合前から熱気と緊張感に包まれた。

 

攻撃の起点となった福岡大附大濠の#4平松

 

 福岡第一のスタメンは、ダブルキャプテンの#31ハーパージャン・ローレンスジュニアと#27松本宗志、大黒柱の#65キエキエトピー・アリ、2年生ガードの#88佐藤涼成、体の当たりに強い#10早田流星の5人。200cmのアリ以外は全員172〜182cmとサイズはないが、機動力のある布陣をオーダーした。対する大濠は、得点源の一人である2年生の岩下准平が夏にケガで戦線離脱。昨年から試合経験を積んできた#4平松克樹、#14西田陽成、#8間山柊という3年生の3本柱に加え、攻防バランスの取れた2年生の#12針間大知、そして昨年の全中準優勝が記憶に新しい1年生の#7湧川颯斗(191cm/古田中出身)をスタメンに抜擢した。

 

 序盤は点差の離れない展開が続いた。大濠は福岡第一の中心選手である#31ローレンスジュニアと#65アリを徹底マーク。#31ローレンスジュニアにはフェイスガード、#65アリには2枚、3枚とディフェンスを寄せる作戦で、福岡第一に思うような攻撃を展開させなかった。だが、福岡第一は開始5分でディフェンスの要である#27松本が2ファウルになるなど出鼻をくじかれたものの、徐々に集中を増して相手の懐に入るようなプレッシャーディフェンスを披露する。積極的にダブルチームを仕掛けて大濠のターンオーバーから速攻に走り、1Qで22−13とリード。2Q、大濠は「彼の将来のためにもチームの将来のためにも、今たくさん失敗して自分に足りないものを学んでほしい」と片峯コーチも将来性を見込んでいる1年生の#7湧川がこのQだけで8得点を挙げる奮闘を見せるものの、対する福岡第一も#1當山修梧や#23砂川琉勇といったバックアップメンバーが要所で得点して譲らない。結局37−29と、福岡第一が優位に立ったまま試合を折り返した。

 

これまでケガが多かった#1當山も今年復帰。頼もしい活躍を見せた

 

 勝負の分かれ目となったのは3Q。まず流れをつかんだのは大濠だった。ディフェンスとリバウンドで粘りを見せ、福岡第一を3Q開始から約3分半、無得点に抑えることに成功。攻めては#4平松を起点にキックアウトから#14西田が3Pシュートを決めるなどして、37−37の同点に追い付いた。それでも、「逆転されたらタイムアウトを取ろうと思っていたのですが、(同点にされて)そこからはよく自分たちの力で凌いでいました」と井手口コーチが評するように、福岡第一は慌てない。#65アリにボールを集めて着実に加点すると、外角からは#1當山や#23砂川が美しい3Pシュートを沈め、再び流れを引き寄せる。一気に20点差(63−43)を付けて4Qに入ると、追い打ちをかけるように#27松本が3本の3Pシュートを決めてリードを拡大。最後はベンチの1年生もコートに送り出す余裕を見せ、福岡第一が88−61で快勝した。

 

 試合後、井手口コーチはディフェンス面や#1當山、#23砂川ら控え選手のオフェンス面での活躍にある程度の合格点を与えながらも、「オフェンス面で手詰まりになって、個人技だけに頼ってしまった部分があります」と課題を述べた。そして「まだまだ走りが足りない」とも。昨年に増してサイズが落ちる分、お家芸とする“堅守速攻”をさらに磨いていく構えだ。一方、大濠の片峯コーチは「3Q半ばから、持ち堪えなければいけないところで崩れてしまった。そこが一番のうちの弱さであり、福岡第一さんの強さだと思います」と試合を振り返り、「特に後半は、24秒のうちの早い段階でのターンオーバーが多かった。その分、自分たちの悪い時間が長くなってしまったので、もっとパスを多めに回して我慢するなど、耐える時間帯のバスケットを練習しなければいけない」とのこと。久しぶりの福岡対決は、ウインターカップに向けて両チームに大きな収穫をもたらしたようだ。

 

変化に富んだディフェンスで
東海大付福岡が悲願のリベンジ!

 

 女子の優勝決定戦は、精華女と東海大付福岡の対決。過去3年間、地区大会も含めてすべて精華女が勝利してきたカードだが、今回の対決は東海大付福岡が僅かに4点(68−64)上回った。県の優勝は2016年のインターハイ予選以来、4年ぶり。現役生にとってはずっと背中を追ってきたライバルを倒しての初の栄冠で、うれし涙を流して喜びを分かち合った。

 

強気なプレーを見せた東海大付福岡の#15木寺

 

 試合は長く東海大付福岡が主導権を握ったが、前半を終えて35ー35の同点、3Qには一時精華女が逆転するなど、大きな力の差があったわけではなかった。その中で宮崎コーチが勝因として手応えを語ったのはディフェンス面だ。東海大付福岡は、スモールラインナップで圧の強いマンツーマンを仕掛けたかと思えば、198cmの絶対的な高さを誇る1年生・#34ファール・アミナタを投入した時間帯には巧みなゾーンに切り替え、変化に富んだディフェンスで精華女を翻弄。また、オフェンス面でも昨年から経験を積んできた#15木寺智美を中心に、後半は強気なドライブで精華女のディフェンスを切り崩した。自身の気迫のこもったプレーについて「チームのためもあるのですが、14番のためにも、という思いがコートに出たと思います」と#15木寺。実は前の試合で、3年生の#14竹元琴音がケガを負い戦線離脱。小学生の頃から一緒にプレーしてきたという#15木寺の手の甲には、竹元がマジックで書いた「勝つ」という言葉があった。仲間の思いを背負い、これまで超えられなかった壁を乗り越えての悲願達成。2年連続の出場となるウインターカップに向け、大きな弾みを付けたと言えるだろう。

 

精華女#7齋藤は攻防の両面でチームの要となる

 
 一方、敗れた精華女・大上コーチは、ディフェンスリバウンドの徹底やチームオフェンスの構築など、多くの課題を得た様子。特に今年のチームは昨年の三浦舞華、樋口鈴乃(ともに白鴎大)のようなスコアラーがいないため、#11齋藤風香、#14中園陽菜乃の2人を軸にチームで点を取っていく必要がある。「2人も十分それは分かっていることだと思うので、これから1か月半、彼女たちの自主的な取り組みにも期待したいですし、ビデオを見てもう一度課題を明確にして取り組みたいと思います」と大上コーチ。「この負けが“良い負け”になれば」と、ウインターカップを見据えていた。


取材・文/中村麻衣子(月刊バスケットボール)
写真/石塚康隆

 

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(月刊バスケットボール)


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