月刊バスケットボール8月号

「3x3 JAPAN TOUR 2020 Extreme Limited」ファイナルシリーズ、今季のチャンピオンが決定!

「3x3 JAPAN TOUR 2020 Extreme Limited」ファイナルシリーズは、代々木第二体育館(東京都渋谷区)を会場に、17日はグループラウンド、そして18日は決勝トーナメントが行われた。

 

 無観客の寂しさはあるものの、ライブ配信されたYouTubeを視聴するファンからリアルタイムで送られた応援メッセージを会場DJが読み上げるなど、選手とファンが一体感を感じられる工夫もあり、コート上では数々の熱戦が繰り広げられた。

 

 男子優勝は、ツアー6戦で2勝を挙げていたTOKYO DIMEが、SENDAI AIR JOKERとの準決勝を僅差で振り切ると、決勝でもSolviento Kamakuraの厳しいディフェンスをかわし、初のシーズンチャンピオンの座に就いた。

 

 

 一昨日、そして昨日は越谷アルファーズのメンバーとしてBリーグの試合に出場していた落合知也は、今日はフィールドを変え、TOKYO DIMEのメンバーとして3x3のコートに。連戦の疲れも見せず、チームの優勝に大きく貢献した。
「正直、タフなスケジュールの中でたいへんなところもありましたが、これは自分にしかできないことだとも思っていますし、やりがいを感じてチャレンジしています。こうして日本一になれたことは、うれしいのと同時にホッとしています」と落合は、その言葉どおり安堵の表情を見せながら語った。

 

 

 男子MVPを飾ったのは、TOKYO DIMEの鈴木慶太。日本のストリートバスケのレジェンドである39歳のベテランが、衰えを知らぬ情熱とスキルで存在感を見せつけた。
「ツアーでは、あと一歩というところで負けていた試合もあったので、今日は勝ちきれてうれしい。(年齢が)いくつになってもバスケットボールを上手くなりたい、楽しみたいという気持ちだけでやっています」と笑顔をほころばせた。

 

 

 なお、優勝したTOKYO DIME には、「FIBA 3x3 Challenger 2020」(対象大会未定)の出場権が付与される。

 

 

 女子優勝は、ツアー6戦中、三度2位に終わっていたXD(クロス・ディー)が、準決勝でオーバータイムの末にBEEFMANを破ると、決勝ではSHONAN SUNSに対して序盤の劣勢を跳ね返してのタイトル獲得。今季から加わった女子部門の初代チャンピオンとなった。

 

 

 鋭く切り込むドライブと、ゴールへの執念でチームを力強くけん引、見事MVPに輝いたのが齋藤桃子だ。
「ツアーではうまくいくことも、いかないこともいろいろありました。でも、この大会を開催していただいたおかげで、私たちも今まで動けていなかったのが動けるようになり、ツアーの合間にもふだんお世話になっているチームの練習に呼んでいただき、たくさん動くことができ、そういった積み重ねがこの結果につながったと思います」と、うれし涙を浮かべながら語った。

 

 

 困難な状況の中、舞台裏における多くの人々の創意と工夫、努力と熱意によって実現した今回の大会。参加した選手たちは皆、それらを自身の力に変えて、さらに、画面越しに声援を送った多くのファンにも支えられてプレーしたに違いない。

 

 

 ファイナルシリーズ、初日のグループラウンドと2日目の決勝トーナメントの結果は下記のとおり(資料:JBA)。

 



 

(月刊バスケットボール)



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