月刊バスケットボール6月号

【好評連載中!】フレッシュな全日本、スタート。『今週の1枚』 ~月刊バスケットボール編集部が過去に掲載してきた写真の中から1枚を厳選。当時の出来事や選手たちの活躍ぶりを振り返る(30)~

 このコーナーでは、今まで月バスが掲載してきた写真の中から、編集部が独自の感覚で1枚をピックアップ。その当時の記事をもとに、選手たちの活躍ぶりを振り返ります。 

 今週はこの1枚を紹介!

 

フレッシュな全日本、スタート。

(1988年9月号より)

 

 

 11月のソウル五輪で敗れ、次のバルセロナ五輪を目指すがために、この春より新しく生まれ変わった全日本男子。

 岡山、北原、小野といったベテラン組が引退し、代わって若手の山崎、曽根川、平良などのフレッシュな顔ぶれが揃った。

 ただ、岡山といったビッグセンターが抜けただけに、その代わりといった大型選手が不在なのは少々気になるところだ。

 

 しかし、小浜ヘッドコーチはこの点についての問題は、まったくといっていいほどなく、さらには次回のオリンピック出場の可能性はおおいにあるとまで言い切る。

 

「ここ数年、岡山を中心にしたバスケット、つまり岡山の持っている長所を出して、短所を出させないような展開を強いられてきただけに、そういった意味ではバスケットの技術の幅広さを追求することができなかった。ところが、今のメンバーはバスケットのありとあらゆる技術に挑戦できるだけの能力を秘めている。それだけにこのチームは、ここ数年にないかなりのレベルの技術がもてるようになるだろう。

 それに山崎が走れるビッグセンターとして立派に通用するものを持っているのも心強い。

 岡山、北原がいたときのチームというのは、5人の中で4だれかとだれか、つまり2人しかプレーできない要素があったわけだ。

 しかし、現在のメンバーは、オフェンスにおいてはどこからでも得点ができ、ディフェンスにおいては、あらゆる種類の守りができるようになると思う。いや、教えこめば必ずできるチームだ。

 それだけに、この新生・全日本の次回の五輪出場は大いに可能性があると見ている」

 

 すなわち、今までの全日本チームに教えることのできなかった点を、今のメンバーには教えることができるようになった、つまりそれだけ戦術面での幅が広がったということだろう。

 

 来週もお楽しみに!

 

(月刊バスケットボール)

 

 



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