【好評連載中!】全米大学バスケットボールNCAA公式戦ガイド『サントリー・ボール』今週の1枚 ~月刊バスケットボール編集部が過去に掲載してきた写真の中から1枚を厳選。当時の出来事や選手たちの活躍ぶりを振り返る(12)~
このコーナーでは、今まで月バスが掲載してきた写真の中から、編集部が独自の感覚で1枚をピックアップ。その当時の出来事や、選手たちの活躍ぶりを振り返ります。
今週はこの1枚を紹介!
全米大学バスケットボールNCAA公式戦ガイド
『サントリー・ボール』
タイローン・コルビン
(1984年1月号より)
1983年に4回目を迎えた「サントリー・ボール」。
「サントリー・ボール」とは、全米大学バスケットボールNCAAの公式戦を日本で行うというものであり、当時の日本の冬のバスケットボールシーンには欠かせないイベントになっていた。
1983年には、デポール大、アラバマ大、テキサス工科大の3チームが来日し、12月15、16日に大阪、18日には東京で開催された。
今回は、その3チームの中からデポール大に注目して振り返ってみよう ※1984年1月号参照。
コルビンとパターソン=ブルーデモンズの2丁拳銃。
UCLAの名将ジョン・ウードゥンは、最後の1975年にNCAA優勝を果たし、見事にフィナーレを飾った。マーケット大のアル・マクガイアは1977年に全米No.1の栄冠を手にするや否や、引退を表明した。“老兵は死なず、ただ去るのみ”と吐いたのはマッカーサー将軍だが、バスケットボール監督という老兵は去る道を選ぶものなのだ。
マイナー監督にとってファイナル・チームとなる今シーズンの面々は、彼に堂々たる花道を切り開いてくれそうな気配である。タイローン・コルビン(198cm)とケニー・パターソン(188cm)の2人を擁するようなチームなら、どこでも強豪ともくさねばなるまい。
コルビンは馬力と軽快さを兼ね備えたチーム・キャプテン。スモール・フォワードながら昨年はチーム一のリバウンダー。得意技は、抜群のバネと滞空力を生かしたワンハンド・スラム・ダンク。さらに素晴らしいのは、強豪相手に真価を発揮できること。
ところが、昨シーズン、チームで1試合平均出場時間が1番長かったのはコルビンではなく、稲妻のようなスピードをもつパターソンだった。いかにもニューヨーク育ちらしいセンスとテクニックをもった、メイキング・ガードである。
コルビンとパターソン。マイヤーがいかにして舞台を去るかは、主にこの2丁拳銃の動きぶりにかかっている。
来週もお楽しみに!
(月刊バスケットボール)