月刊バスケットボール6月号

【インターハイ2018/女子2回戦 PICK UP GAMES】桜花学園×昭和学院、八雲学園×開志国際

<桜花学園×昭和学院>地元・桜花学園が残り2.4秒からの劇的勝利!   <八雲学園×開志国際>4Q中盤に逆転した八雲学園が勝利!  

   パークアリーナ小牧でほぼ同時に始まった、桜花学園×昭和学院、八雲学園×開志国際という注目の2試合。    共に手に汗握る、最後までどう転ぶか分からない激戦となり、会場で見守った人は、どちらに目を向ければいいか迷ったことだろう。    結果的に、勝利したのは桜花学園と八雲学園。この2校は、このまま勝ち上がれば、明日の準々決勝で激突する。
  <桜花学園×昭和学院>地元・桜花学園が残り2.4秒からの劇的勝利!   <八雲学園×開志国際>4Q中盤に逆転した八雲学園が勝利!  

   パークアリーナ小牧でほぼ同時に始まった、桜花学園×昭和学院、八雲学園×開志国際という注目の2試合。    共に手に汗握る、最後までどう転ぶか分からない激戦となり、会場で見守った人は、どちらに目を向ければいいか迷ったことだろう。    結果的に、勝利したのは桜花学園と八雲学園。この2校は、このまま勝ち上がれば、明日の準々決勝で激突する。    振り返れば、2013年と2014年のインターハイ決勝戦で戦ったのが桜花学園と昭和学院。    その2チームが早くも2回戦で激突した一戦は、前半、#8大竹、#15三田らの思い切りのよいシュートで得点を重ねた昭和に対し、桜花は#4坂本のドライブや1Q終盤から出場した#14アマカ(185cm)のリバウンドなどで対抗。互いに譲らない展開となった前半は、29‐28と桜花学園が1点リードで折り返す。    迎えた後半、主導権を握ったのは桜花学園。#10江村、坂本の3Pシュート、そして#8平下のジャンプシュートと圧巻の攻撃を見せ、点差を11点まで広げていく。  

   これで一気に流れは桜花に傾いたかに見えたが、ここから昭和学院が反撃。#11星の速攻や大竹の3Pシュートなどであっという間に2点差まで詰め寄ると、3Q終盤には逆転に成功。流れを握った昭和学院は、4Qに入っても終始3~4点のリードを保ち続ける。    だが、昭和にとって痛かったのが残り3分を切ってからの司令塔・星のファウルアウト。ここまで冷静なパスで攻撃を演出していた星が抜けたことでオフェンスリズムが乱れ、思うように得点が伸びない。    その隙を突くように、桜花はアマカのリバウンド、#9岡本のドライブで残り1分で1点差に。そして桜花学園の1点ビハインドで迎えた24秒、攻撃権を得た桜花学園の坂本がドライブを試みるが、このシュートが枠を捉えられず。    しかし、こぼれ球を拾った岡本がジャンプシュート。すると、ボールはリングの付け根に約2秒止まったのち、ポトンとネットへ吸い込まれた。これで逆転した桜花は残り2.4秒、昭和の攻撃も守り切り、劇的勝利で3回戦へとコマを進めた。  

   試合後、「勝ち切りたかったです」と肩を落としたのは昭和・鈴木コーチ。一方、値千金の逆転シュートを沈めた岡本は、「フル出場なのに全然点も取れていなくて、何もしていなかったので申し訳ないと思っていました」と自身の出来には反省しながらも、無事に勝利したことに安堵の表情を見せていた。      一方、八雲学園×開志国際も終盤までどちらに転ぶか分からない展開となった。    その1Q序盤、まず流れをつかんだのは開志国際。#12伊藤の2本の3Pシュート、#15サンプのリング下シュートなどでリードを広げていく。    これに対し、スタートの平均身長が176.8㎝と高さで分がある八雲学園(開志国際は169.8㎝)はリバウンドを制するが、オフェンスではシュートがリングに嫌われる時間が続く。しかし1Q終盤、八雲の長距離砲が炸裂。#7吉田、#5小村、#4奥山、#8太田の4人が競うように3Pシュートを沈め、23‐16とリードして2Qへ。  

   その2Q、八雲学園が高さを活かしペイント付近で着実に加点するのに対し、開志国際は#13山口が果敢なドライブを見せれば、リング下では身長180㎝のサンプがオフェンスリバウンドからのシュートを確実に決め、ジリジリと点差を詰めていく。そして2Q終盤、開志国際#8小野寺が華麗なステップからシュートを沈めたことで、とうとう同点に。38‐38で前半を折り返すこととなった。    3Q、流れをつかんだのは開志国際で、#11柴山、#10濱江などの活躍で残り3分には59‐51と8点のリードを奪う。    これに対し、奮闘したのが八雲学園の小村。相手ディフェンスにぴったりマークされた状態から、ターンしながらのステップバックシュートを沈めると、その後も思い切りのいい2本のドライブシュートも沈めてみせ、3Q終了時に59‐61と2点差まで詰める原動力となる。  

   そして迎えた最終Q。残り8分56秒で63‐63の同点に追い付いた八雲学園は、ここ一番で頼りになる奥山のシュートなどで、残り5分18秒には71‐69と逆転に成功する。    それでも開志国際はサンプのリバウンドシュート、小野寺のターンシュートなどで追いすがるが、その後、八雲学園・奥山のリングへのアタックを止めようとしたサンプがファウルアウトしたことで開志国際は失速。    結局、最後は時間を有効に使った八雲学園が81‐75で勝利した。   (月刊バスケットボール)

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