月刊バスケットボール5月号

日本初優勝! 三菱電機ワールドチャレンジカップ

若手とベテランの力がかみ合い日本が初優勝    世界の強豪が集う車いすバスケットボールの国際大会、三菱電機ワールドチャレンジカップにおいて、男子日本代表は全勝で初優勝を遂げた。同大会は2020東京パラリンピックに向けた男子代表の強化をめざし、昨年から開催されており、今年はオーストラリア、カナダ、ドイツを招き熱戦を繰り広げられた。予選リーグ全勝で決勝に臨んだ日本はオーストラリアと対戦。昨年大会のチャンピオンであり、前回はあと一歩のところで敗戦を喫した相手である。    序盤は日本が飛び出したが、オーストラリアが地力を発揮し始めると前半は28-30と日本の2点ビハインド。後半、引き離しにかかるオーストラリアに対し、日本が食らいついていく展開のなか、期待の若手#5鳥海連志の3Pが決まると、日本にも勢いが戻る。前半は息をひそめていた日本の二大エース#13藤本怜央、#55香西宏昭らが要所で得点を決めはじめ、オーストラリアと互角の戦いを繰り広げる。4ピリオド残り4分で、及川晋平ヘッドコーチが「この試合のMVP」と語った#2豊島英が逆転シュートを沈め57-56とすると、日本が一気に突き放した。最後も豊島がドライブを決めて65-56と勝負を決めた。    試合後、及川ヘッドコーチは「これまで取り組んできた日本オリジナルのバスケットボールに、一つの成果が出てほっとしています。この勢いに乗って、8月の世界選手権でも好結果を残し、東京パラリンピックのメダルへとつなげたい」と力強く語った。若手とベテランの力が融合し、世界で戦えることを証明した­­日本代表。今夏の世界選手権、そしてパラリンピックに向けて、期待が高まる結果となった。  

  (月刊バスケットボール)

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