月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2017.10.26

アグレッシブな攻防で圧倒! 千葉が好調・北海道下す

 

21得点、7アシストで勝利に貢献した千葉#2富樫   開幕から好スタートを切っている千葉と北海道。ともにハイレベルの東地区に所属し、ここまでは勝ち越して同地区クラブとの対戦を迎えた。 特に北海道は幾度となく接戦を制し、前評判を覆す成績を残しているが、この千葉戦から栃木、琉球との対戦が続き、今後勝ち抜いていくための第一関門と言える。 得点力が高く、リーグ最多の679得点(8試合)を積み上げており、同じく速い展開からの攻撃を得意とする千葉という興味深い対戦となった。 しかし「前半はエネルギー、強度など全てで上回られてしまいました」と北海道・水野ヘッドコーチが振り返ったとおり、千葉は序盤からエンジン全開だった。#2富樫のドライブからの得点や「ノーマークをうまく見付けることができました」(富樫)とキックアウトから#27石井、#34小野らが次々と3Pシュートを沈めた。

ここまで調子が上がらなかった千葉#27石井は今シーズン最多の13得点 1Qだけで5本の3Pシュートを沈め、28−12と大量リードを得た千葉だが、立ち上がりは課題としていた。前節の大阪戦では2戦ともに1Qでビハインドを負う展開となり、苦しい試合を強いられていた。 だからこそ、この試合ではアグレッシブなディフェンスで北海道の攻撃を防ぎ、「チームとしていいディフェンスができ、リズムをつかむことができました」と富樫は振り返った。千葉はその後もリードを広げ、53−22と31点差で前半を終えた。 だが後半は北海道がディフェンスから流れをつかむ。#15トラソリーニがダンクを含む8連続得点を挙げれば、#5ミラーや#8多嶋も続く。千葉の大野ヘッドコーチは「課題の残る後半。3Qの入りでもう一度ディフェンスでフォーカスできませんでした」と話し、富樫が奮闘したものの劣勢になってしまう。

北海道#15トラソリーニは21得点を記録 4Qに入っても北海道の勢いは衰えず、31点あった点差を13点まで詰めることに成功。しかし積極的なディフェンスが仇となり、ファウルが多くなると、これで得たフリースローを確実に沈めた千葉。 後半は見せ場を作った北海道だが、千葉がリードをうまく保ち、89−68で勝利した。   試合を振り返れば、1Qの立ち上がりが全てだった。「ディフェンスをソフトに入ってしまった」と多嶋。ただ、「早い段階でやったらいけない失敗としてプラスにとらえて、次からは後半のような試合をしなければいけない。いい教訓を千葉から学びました」と言う水野ヘッドコーチをはじめ、選手たちも前向きだった。気持ちの切り替えは今後のシーズンを戦い抜く中では重要となる。 切り替えで言えば、千葉も前節の課題をうまく克服し、この試合の好ゲームにつなげた。 千葉はこれで7勝目。今後琉球、栃木、A東京と強豪との対戦が続くため、その前に弾みを付けた試合となった。 (月刊バスケットボール編集部)

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