月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2017.10.21

主力2名を欠く三河が接戦勝ち! 比江島が勝負強さを見せる

 

エースとして申し分ない活躍を見せた三河#6比江島 ホーム初戦を横浜文化体育館で戦った横浜にとって、10月21、22日に横浜国際プールで行われた三河戦は慣れ親しんだ“ホーム”に帰ってきた形だ。昨シーズンも横浜国際プールで幾多のドラマを演じ、ブースターを熱狂させてきた。そのため21日は雨が降り続く中とはいえ、試合開始前から多くのブースターが集まった。 ただチームとしては4連敗中でケガ人も多い状況。そういう状況下で、強豪の三河に対しどのような戦いを繰り広げるかに注目が集まった。対して三河はここまで5勝1敗と好スタートを切っているクラブだ。   この試合、三河の#0橋本、#14金丸がケガのため欠場。それでも今シーズンは#12西川、#16松井が加わったことで、選手層がアップし、金丸の代わりに西川がスタートに名を連ねた。 序盤は三河#32桜木、横浜#1川村が好調で、ともにまずまずの立ち上がり。ここで我慢し切れなかったのは横浜。#15佐藤、#34サビートが三河の力強いインサイドの前にファウルトラブルに陥り、レフェリーに対してもフラストレーションを溜めてしまう。 そこでインサイドが手薄になった横浜はゾーンディフェンスを仕掛けるが、松井と#3オルトンが3Pシュートを沈め、三河がリードを広げる。その後も三河は攻撃の手を緩めず、オルトンの3本のダンクなどで点差は最大13点まで拡大する。

順調に得点を挙げた横浜#1川村は試合直後に悔しさを露わにした   ここで横浜は粘りを見せた。桜木がベンチに退いた間に、三河は内外角の連係に綻びが出ると、横浜が途中出場の#0細谷、#4パーマーを起点に反撃を開始。2人のアグレッシブなドライブでフリースローを獲得し、66−69の3点差までつめる。

小気味良く3Pシュートを沈めた三河#16松井   しかし、この勝負どころで横浜の前に立ちふさがったのは三河#6比江島だった。「今日は自分で行くと決めていました。4Qはそこまでシュートを打っていなかったので、『そろそろエンジンをかけるときだな』と思っていてそれがうまくいきました」と、3点差になった直後に3Pシュートを決め、横浜の勢いを封じ込める。さらには松井の3Pシュートを演出するアシストに、残り1分を切ってからダメ押しのミドルシュートを沈めた。 「調子はよくありませんでしたが、控え主体のメンバーで勝てたことは大きいです」と振り返った比江島。17得点、5リバウンド、5アシスト、3スティールという獅子奮迅の活躍を見せ、三河が79−73で勝利した。 橋本と金丸抜きの中でも比江島に加え、4本のダンクと3本の3Pシュートを成功させたオルトンが26得点、桜木が19得点、松井が11得点とバランス良く得点を重ねた。 「スタートが2人ケガでいないため、かみ合わない部分はありましたが、接戦を勝てて良かったです」と三河の鈴木ヘッドコーチ。   一方横浜は川村が20得点、サビートが11得点、11リバウンドと来日初のダブルダブルを記録したが、「単純なミスが多かった」と古田ヘッドコーチは振り返った。それでも「いつもより我慢ができました」と続け、チームの成熟度も徐々に高まっている様子。 これで6連敗と苦しい時期から抜け出せないが、徐々に各選手の役割が明確になり、負のトンネルから抜け出すときも近いか。 (月刊バスケットボール編集部)

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