【インタビュー】小宮 邦夫氏(D-EQUIPOコーチ)が語るプロになって再認識した基本の大切さ。U15/U12でも分かる「スペーシング」とは?③
【スペシャルインタビュー③】
高校からトップリーグまでエリート街道まっしぐらだった小宮氏。しかし、アイシン(現Bリーグ三河)に移籍した際、細かなバスケットボールのスキルを要求されるようになり、『非常に大変だったですし、時間もかかりました』(小宮氏)というほど、ファンダメンタルの重要性を再認識。それが今日のアンダーカテゴリー指導のベースにあるという。できるだけ早い時期から教えたいことに“スペーシングの理解”を挙げる小宮氏に、スペーシングとは何かを聞いた。
小宮氏は「オフボールのプレーをどのように評価するかがキーポイント」と言う
【スペーシングを理解させるためには、オフボールのプレーをどのように評価するかが鍵】
※②の続き
――大きいプレーヤーでもほかのプレーヤーと同じような練習をしているのですか?
「どのプレーやーにもポイントガードのような発想を持ってバスケットボールに取り組んでもらいたいです。それでチームが負けようが、突き通していくべきことだと思っています」
――アンダーカテゴリーのプレーヤーにスペーシングというものをイメージさせるとき、一番苦労することは何でしょうか?
「結果、難しくはなかったのですが、『ボールマン以外のプレーをどう評価するのか』ということでした。この部分が非情に重要になってきます。シュートを決めたプレーヤーを褒めるのではなく、シュートを決めた過程を評価し、褒めることです」
――コーチとしては、本当に練習やゲームをよく見ていないと過程の部分は見過ごしがちですよね? 当然、指導する側もプレーを俯瞰して見なければなりません。
「今、6年目ですが、毎年プレーヤーたちのバスケットボールIQは高くなってきています。先輩たちのプレーを見ていくことで繰り返し、さらに良くなっていくようになりました。
YouTubeなどでハイライト集を見ても、その部分は分からないのです。実はその前にこういう布石があった…ということが大切なので。指導者がバスケットボールというスポーツの競技性を理解していないと難しいのかもしれません。
スペーシングを教えるということは、バスケットボールで重要なオフボールでの動きにつながってくるのです」
――プレーヤーの中にはスペーシングというものがなかなか理解できなかったり、イメージできなかったりするということもありますか?
「当然、あります。基本的に練習からドリブルを多用せず、パスでつないでいくというメニューが多くなっています。その上で、シュートが決まると非常にプレーヤーたちが盛り上がります。それは全員でプレーをしたことがシュートにつながっている、チームでオフェンスをしたということを実感できるからだと思います。それがセットされた決まったオフェンスではなく、自分たちで考え出した答えなのです。プレーヤー全員でゲーム(スマホなど)をクリアしたような喜びに近いものがあるのかもしれません。
そうなると、プレーヤーが皆、『自分も同じようにやりたい!』という感じになってくるので、今一つ理解できなかったプレーヤーたちも思っていたよりはできるようになるまでの時間はかかりませんでした」
――その達成感が得られるようなメニューが練習に組み込まれているのですね?
「もちろん組み込まれていますが、それ以外にコーチ陣の盛り上げなども必要になってくると思っています」
※④へ続く
『小宮邦夫氏がスペーシングの考え方やスペーシングの練習などを伝授!』
指導現場の生の声を配信!
さまざまなカテゴリーのコーチたちが練習やチーム作りのポイントなどを解説。オンラインならではのメリットを生かしたコーチセミナー。直接、コーチたちに話を聞くことができる絶好のチャンス!!(※時間の都合により、無作為に抽出した質問のみ回答)
第9回は小宮 邦夫氏(D-EQUIPOコーチ/元アイシンシーホース)が登場! 4月29日(木・祝)20:00~ZOOMミーティングによるオンラインセミナーを開催する。テーマは「スペーシングの考え方」や「スペーシングの練習」などについて。
遊び感覚で身に付けられる練習やゲームライクなシューティングドリルなども紹介!
『45分/¥1,000』の特別価格でご提供!
今後もプロからミニバスまで、性別問わず幅広いカテゴリーのコーチが登場予定。
※お申し込みは下記『月刊バスケットボール アカデミー オンライン コーチセミナー』特設ページへ。
https://select-type.com/s/gekkan-bb_ols
《受付を終了いたしました》
(月刊バスケットボール)