月刊バスケットボール5月号

技術&戦術

2021.03.27

【インタビュー】加藤 三彦氏(元能代工高監督)が”9冠時代”を例に語る 「相手との差を付けるオフェンス」と「選手間のコンビネーションの作り方」とは?④

【スペシャルインタビュー④

 

“田臥・菊地・若月”というトリオを擁し、高校3年間で9冠という前人未到の記録を打ち立てた能代工高。その時代に監督を務めたのが加藤 三彦氏(西武文理大監督)だ。彼らが入学して何が変わったのか、相手に差を付けるためにどのようなプレーをしたのか、3人によるコンビネーションがどのようにして作られたのか…今だからこそ、全てを明かしてもらおう。そして、それを現在のバスケットボールに置き換え、チーム作りに役立つフィロソフィーとは何かを加藤氏は語った。

 

9冠当時は「能代工高特集」の特別号も発刊された

 

【コンビネーションが2人から3人になってバリエーションが増えた】

 

※③の続き

――能代工高に田臥勇太、菊地勇樹、若月徹という3人が入学して、加藤監督の実現したいバスケットボールというのは大きく変わりましたか?

「コーチが自分の表現したいバスケットボールをするために、選んだ選手に来てもらうということを考えれば、あの3人は構想にぴったりとはまりました。今まで、コンビネーションを2メン(2人)と考えていたものが、これからは3メン(3人)と思っていましたから、理想形でしたね」

 

――理想形があり、そこから3年が経過して150連勝し、高校9冠を達成しました。加藤監督のやりたいバスケットボールというのは100%完成したのでしょうか? それとも未完成だったのでしょうか?

「1年、1年が勝負だと考えたとき、毎年の理想は変わってきます。でも、そこに異なった戦術を求めることはしませんでした」

 

――それでは、あえて質問します。彼らが2年生を終えて6冠となりました。最後の1年間を戦う上で、足りなかったことは何だったと思っていますか?

「キャプテンを誰に決めるかという部分です。今まで経験からだと若月だったかもしれません。では菊地?(笑)。そこであえて田臥をキャプテンにしたのです。それまでは上級生に頼っていたキャプテンシーという部分を自分で背負うということです。自分たちを見るのではなく、チーム全体を見るようになってきたこともあったと思います」

 

――前回、練習後の自主練の話がありましたが、最後の1年もその自主練で作りあげられたものだったのでしょうか?

「自主練を見るのは面白かったですよ。『どんな新しい練習をしているのか』『どんな新しいプレーを考えているのか』と(笑)」

 

――あの時代、能代工高が勝った裏側にはさまざまなことがあったのですね(笑)。

「『1つのプレーで2つ良いことをする』ことで相手と差を付け、2人だったコンビネーシ自分たちでコンビネーションを組み上げていったことによって、彼らは毎年こちらの理想を超えていったのだと思います」

 

※終わり

 

『加藤 三彦氏が“コンビネーションの作り方”と“相手との差を付けるオフェンス”などを伝授!』

 

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(月刊バスケットボール)



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