月刊バスケットボール6月号

技術&戦術

2021.02.26

藤田 将弘氏(日体大男子監督)が語る 「オフェンスの考え方とオフェンスの組み立て方」とは?④

【スペシャルインタビュー④】

 

 オフェンスと言っても、5人の選手が思うまま勝手に動いていても、確率の高いシュートは決めることはできない。バスケットボールのオフェンスをどのように考え、それを組み立てていくのかを整理していかないと、コーチも選手も頭を抱えるだけ。それでは一体、どのようなプロセスやルールでオフェンスを5人が実行していくのか…藤田氏に、オフェンス考え方や組み立て方、そして簡単なルールを用いたオフェンスなどについて聞いてみた。

 

藤田氏は「ボールをリングに入れるための共通理解が必要」と語る

 

【先を急いで、安易にボールに近付いたプレーをしない方がプレーの選択肢が広がる】

 

※③の続き

――少し細かい話になってきますが、4アウト1インでプレーヤーの2ギャップについて、少し教えてください。

「プレーヤーがリングに正対した状況で、パスをする所も2か所以上ありますし、自分のプレーを選択する上でも2つ(左右)の道があるということです」

 

――あとは冒頭に出てきた(※インタビュー①~③参照)プレーヤーの特徴によって、組み立ててていくということですか? ドライブが得意なのか、アウトサイドシュートやインサイドのパワープレーが得意なのか。

「そうですね。その組み立ては多種多様であらゆるパターンがあると思います。プレーヤーの特徴を理解して、スクリーンのセットを考えることが必要になってきますね。“フレックス”という形で継続性のあるオフェンスということだけでなく、ボールをリングに入れるための共通理解ということです。

 また、バスケットボールを学ぶ上でも非常に良いのがモーションオフェンスの“フレックス”だと考えています」

 

――モーションオフェンスでは、ドリブルの使い方には注意したいところですよね。やはり、ドリブルを無意味に使うことは避けたいですか?

「第一に、ドリブルよりもパスの方が速いということはあります。ただし、攻撃という部分でドリブルを使うことは出てきます。もちろん、ボールを運んだり、トラブルを回避したり、パスアングルを変えるというときにも必要になってきます。当然、ドライブにも使います。

 最も注意したいのは、ボールをキャッチしてすぐにボールを足元に落とすようなドリブルは攻撃性が弱まってしまうからです。ドリブルの有効的な使い方は、このようなモーションオフェンスで学ぶことも可能だと思っています」

 

――極論ですが、オフェンスというものは、プレーヤーが動きたいタイミングで動きたい場所へ勝手に動くものではないということですか?

「そこが“規則性を持った部分”ということになります。プレーヤー同士の距離が適切であって2ギャップのです。チームメイトを助けるためにボールへ近付くことは出てきますが、モーションオフェンスの動きで考えたときにルールが必要になってくるのです。

 ボールスクリーンやハンドオフなどは、ショットクロックが少なくなってきたときに取っておきたいものです。シュートは確率を考えなければいつでも可能です。しかし先を急いで、安易にボールに近付いたプレーをしない方がプレーの選択肢が広がることとなり、チームとしてのシュート確率を上げることにもつながっていきます。

 チームプレーとしてオフェンスを組み立てていく重要性というものが、このようなことで描いていけることも“フレックス”の魅力だと感じています」

※終わり

 

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(月刊バスケットボール)



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