月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2018.04.13

【Bリーグ2017-18】苦しいシーズンが続く昇格組。悔しさをバネに得た“チーム力”で降格回避なるか?

【終盤戦コラムVOL.2】 西宮ストークス&島根スサノオマジック  

西宮の日本人エース#13道原紀晃    昨シーズン、B2を戦ったクラブには“最短でのB1昇格”という最大の目標があり、結果的にそれを実現したのは西宮ストークスと島根スサノオマジックだった。ともに同地区のライバルチームとの争いを制してB1昇格を決め、満を持してB1での戦いに臨んだ。
  【終盤戦コラムVOL.2】 西宮ストークス&島根スサノオマジック  

西宮の日本人エース#13道原紀晃    昨シーズン、B2を戦ったクラブには“最短でのB1昇格”という最大の目標があり、結果的にそれを実現したのは西宮ストークスと島根スサノオマジックだった。ともに同地区のライバルチームとの争いを制してB1昇格を決め、満を持してB1での戦いに臨んだ。    この両クラブ、B1で戦うための布陣は対照的だった。西宮は主力選手がほとんど変わらず、生え抜きの#9谷 直樹、#13道原紀晃ら多くの選手が残留。一方の島根は、#1岡本飛竜、#5山本エドワード以外の選手を総入れ替え。新潟から#0佐藤公威、琉球から#10波多野和也らを多くの選手を加えたが、開幕前から外国籍選手と契約を解除するなど、入れ替わりが激しかった。    ただシーズンの序盤戦は、互いに強豪クラブから勝利することが多く、特に島根は栃木から1勝、琉球に連勝するなど、両クラブともに10月までに4勝を獲得。しかしここからなかなか勝てず、ともに大型連敗を経験。残り10試合を切っても1桁勝利数で、15位から18位までが出場するB1残留プレーオフの出場が決まってしまった。    現状、16位以上のクラブに大きく差を付けられている両クラブだが、残留プレーオフ1回戦を勝ち抜けば自動降格は回避できる。昨シーズンも16位の秋田と17位の横浜が対戦し、第3戦で横浜が#1川村卓也のブザービーターで勝利。短期決戦ゆえに、下位クラブにも十分可能性がある残留プレーオフにおいて、両クラブの残留に向けたカギを解いていこう。
  【終盤戦コラムVOL.2】 西宮ストークス&島根スサノオマジック  

島根の得点源である#18相馬卓弥    まずは西宮。メンバーを大きく変えずに臨んだシーズンだったが、1月に入ってテコ入れを行った。富山から#30岡田優の獲得や外国籍選手の入れ替えを行い、チームは良い方向に向かっている。依然、黒星が先行している状況ではあるが、三河からの勝利や接戦の試合が増えるなど、内容は徐々に良くなっている。中でも岡田とFイーグルス名古屋から途中加入の#5ハーバート・ヒルのインサイドの活躍が大きく、日本人エースの道原も序盤戦に比べ得点が安定するように。あとはディフェンスが安定してくれば、残留の可能性を見いだすことができそうだ。    一方の島根はここに来て、インサイドで獅子奮迅の活躍を見せていた#40ジョシュ・スコットと、スピードが持ち味の#7渡邊翔太の負傷欠場が続いている。2人のケガは痛手ではあるが、オフェンスで日本人得点源の一人である#18相馬卓弥、ディフェンスでは岡本がエネルギッシュなプレーを見せ奮闘。スコットのケガが選手登録の最終締切(2月28日)後だったため、補強ができず、外国籍選手が2人と苦しい台所事情ではある。その中でも残留に向け、チーム一丸で戦っており、その思いが最後の最後で実を結ぶか?    ただし、彼らは残留プレーオフ1回戦を勝ち上がっても、その後の2回戦とこの試合で敗れれば、B2の3位クラブとのB1・B2入替戦が待っている。最後まで気の抜けない戦いが続くが、B1に昇格後、1年での降格は今後のリーグの活性化のためにも避けたいところ。入替戦の意義を強固にし、B2クラブの目標とするためにも西宮と島根の奮闘に期待したい。   (月刊バスケットボール)  

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